ランドローバー公式画像:引用
「レンジローバーはやめとけ」という声、SNSや口コミで一度は目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。たしかに、ランドローバーが誇る高級SUV・レンジローバーには、故障率の高さや維持費の負担といった“覚悟が必要な現実”があるのも事実です。けれども、それだけで「やめておけ」と片付けてしまうには、あまりにももったいない魅力を持った一台でもあります。
筆者自身も輸入車に何度も乗り換えてきた経験があり、その中でレンジローバーを検討した時期がありました。その際、オーナー仲間や整備士、専門店の方などから聞いたリアルな話を通じて、レンジローバーが「やめとけ」と言われる理由、そして「選ぶべき人・やめておくべき人」の違いがはっきりと見えてきたのです。
特に多く聞かれたのが、「壊れやすい」「維持費が高い」「イメージが強すぎて乗る人を選ぶ」といった声。これらはある意味事実でありながら、逆にそれを理解した上で所有している人たちは、“レンジローバーならではの特別感”を存分に楽しんでいます。つまり、正しい知識と覚悟を持てば「やめとけ」ではなく「選んでよかった」と言える一台になり得るのです。
この記事では、レンジローバーに対して不安や疑問を抱いている方に向けて、「やめとけ」と言われる背景とともに、本当に向いている人の共通点、そして魅力を引き出す所有のコツをわかりやすく解説します。失敗しないための視点を持つことができれば、レンジローバーは“人生を彩る車”として間違いなく候補に入るはずです。
この記事でわかること
・「レンジローバーはやめとけ」と言われる本当の理由と背景
・故障率や維持費など、所有者が後悔する原因
・後悔しないために事前に知っておきたいポイント
・向いている人・向いていない人の明確な違い
・レンジローバーの魅力を最大限に楽しむためのコツ
レンジローバーはやめとけ?後悔する理由と見落としがちなリスク

ランドローバー公式画像:引用
「レンジローバーはやめとけ」と検索する人の多くは、高級SUVとしての魅力に惹かれながらも、“買って後悔するのでは?”という不安を抱えているのではないでしょうか。見た目の威圧感、街中での存在感、そして「成功者の車」というブランド力は確かに魅力的ですが、それだけでは語りきれない“所有する現実”も存在しています。
まず前提として、レンジローバーは見た目や名前だけで選んではいけない車だと感じています。筆者自身も以前、購入を真剣に検討したことがあり、実際にオーナーの知人や整備士から話を聞くなかで、「かっこいいけれど、気軽にはおすすめできないな」と感じたのが正直なところでした。その理由は、単なる価格の高さではなく、維持するうえでの覚悟や相性に関わってくる部分が多いからです。
よく聞かれるのは、「壊れやすい」「維持費がえげつない」「細かい不具合が多い」といった話です。特に輸入車特有の電装系のトラブルや、パーツの取り寄せに時間とお金がかかる点は、多くのオーナーが苦労するところ。また、購入後数年で急激に価値が落ちるという“リセールリスク”も軽視できません。
とはいえ、全員が後悔しているわけではありません。むしろ、レンジローバーという車の特性やリスクを十分に理解し、それを上回る魅力に価値を感じている人もたくさんいます。つまり、“やめとけ”と言われるのは、あくまで「知らずに選んでしまった人」が後悔しているだけであって、正しい目線を持てば「やめとけ」にはならない、ということです。
このセクションでは、そんな「やめとけ」と言われる具体的な理由と、その背後にある本質的なリスクについて、筆者の視点も交えながら詳しく解説していきます。あくまで否定ではなく、“向き・不向き”を見極めるための情報として、購入前の冷静な判断材料にしていただければと思います。
・壊れやすい?レンジローバーの故障率とその傾向
→ 輸入車としての特徴や過去のトラブル傾向、信頼性に関するリアルな声を紹介。
・維持費が高額?点検・部品・保険料までのリアル
→ ランニングコストや修理費用など、所有してからの出費をわかりやすく整理。
・乗ってる人のイメージが強すぎる?好みが分かれる外観とブランド力
→ SNSなどで見られる“成金”イメージや、「レンジローバー=お金持ちの象徴」とされる要因に触れる。
・中古でもやめとけ?リセールや寿命の不安点とは
→ 中古での選択時に気をつけたい年式・グレード・メンテ歴のポイントを解説。
・「高級SUV」の理想と現実|期待しすぎた人が感じるギャップ
→ 乗り心地・インフォテインメント・操作性など、期待と違った点からくる後悔の声を紹介。
壊れやすい?レンジローバーの故障率とその傾向
「レンジローバーは壊れやすい」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。これは決して根拠のない噂ではなく、実際にユーザーからもそのような声が多く挙がっています。特に日本国内においては、輸入車ということもあり、“故障が多い”“修理に時間がかかる”といった印象を持たれやすいのが実情です。
アメリカの大手自動車調査機関「J.D. パワー」が毎年発表している「車両信頼性調査(VDS)」において、ランドローバー(レンジローバーを含む)はしばしば下位にランクインする傾向があります。これは、購入後3年以内の不具合報告件数をブランド別に比較したもので、いわば「壊れやすさの目安」となるデータです。2023年の調査でもランドローバーは最下位グループに位置づけられていました。
では、具体的にどんなトラブルが起きやすいのかというと、電子系のトラブル(電動シートの不具合、ナビのバグ、センサー類の誤作動など)が多い印象です。また、エアサスペンションや電動ミラーといった“快適装備”が充実しているぶん、ひとたび不具合が起きると修理費が高額になる傾向があります。
筆者のまわりでも、レンジローバーのオーナーが「新車3年以内で複数回ディーラーに通う羽目になった」というケースを何度も聞いてきました。ただし、すべての車両がトラブル続きというわけではなく、“あたりはずれ”の個体差があるというのもよく言われるポイントです。定期的なメンテナンスや慎重な扱いをしていれば、トラブルを避けて快適に乗れている人も実際にいます。
一方で、輸入車の取り扱いに慣れていない整備工場では、正確な診断や部品取り寄せに時間がかかることもあり、「直したくても直せない」ことがストレスになるケースもあります。そうした意味で、故障自体のリスクだけでなく、“故障したときの対応力”もレンジローバーの所有には影響するポイントと言えるでしょう。
結論として、「レンジローバーは壊れやすい」という評価には一定の根拠がありますが、それは高級装備をふんだんに備えた車種ゆえの繊細さと、輸入車ならではのメンテナンス事情によるものです。この特性を理解し、信頼できるディーラーや整備工場とつながっておける人にとっては、大きな問題にはなりにくいとも言えます。
維持費が高額?点検・部品・保険料までのリアル
レンジローバーといえば、高級SUVの代名詞のような存在です。その圧倒的な存在感やラグジュアリーな内外装に惹かれる人は多いですが、購入後に「維持費が想像以上だった…」と後悔する人が一定数いるのも事実です。結論から言えば、レンジローバーは国産車と比較して圧倒的に維持費がかかります。その理由を細かく見ていきましょう。
まずは点検・整備費用。輸入車の中でもイギリス車であるレンジローバーは、部品代が高い傾向にあります。たとえばオイル交換ひとつとっても、純正の高性能オイルを使用するため、ディーラーでの交換費用は2万円〜3万円が相場です。また、ブレーキパッドやサスペンションなどの消耗品も国産SUVの1.5倍〜2倍程度の価格帯になることが多く、定期点検時の出費は思ったより重くのしかかります。
次に部品交換とトラブル対応。レンジローバーは電子制御システムが複雑なこともあり、ちょっとしたセンサー系のトラブルであっても診断費用がかかり、そこに修理工賃や部品代が追加されます。たとえばエアサスペンションの不調などは、修理に数十万円単位かかるケースも珍しくありません。保証期間を過ぎた後のメンテナンスには、ある程度の“心の余裕”が必要です。
また忘れがちなのが自動車保険料。車両価格が高く、修理費も高額になるレンジローバーは、車両保険を付けると年間保険料も10万円〜20万円台になるケースが多くなります。特に20代・30代の若年層が初めて輸入車として選ぶ場合、保険料の高さに驚かれることが多いです。
さらに税金や燃費の悪さも維持コストを押し上げる要因です。レンジローバーは基本的に3.0L以上の大排気量エンジンを搭載しており、自動車税は年間9万円〜11万円ほど。加えて燃費は街乗りでリッター6〜7kmという報告も多く、ガソリン代だけで月に2〜3万円かかるケースも十分あり得ます。
筆者の知人であるオーナーも、「車自体は最高だけど、毎年“覚悟の請求書”が届く感じ」と語っていました。それでも乗り続けている理由は、「それ以上に満足感が大きいから」とのこと。つまり、維持費が高いことは前提として受け入れる覚悟があるかどうかが、レンジローバーとの付き合い方のカギになります。
結論として、レンジローバーの維持費は確かに高額です。しかし、それを「高すぎる」と感じて後悔する人と、「妥当なコスト」と捉えて満足している人とでは、あらかじめの理解と納得の深さに差があるという印象です。見た目やブランドに惹かれて勢いで買うのではなく、維持にかかる“現実”までしっかり把握してから選ぶことが、後悔しないための第一歩です。
乗ってる人のイメージが強すぎる?好みが分かれる外観とブランド力
レンジローバーという名前を聞いて、多くの人が思い浮かべるのは「高級車」「お金持ちが乗る車」というイメージでしょう。これはブランドの築き上げたラグジュアリーな世界観の裏返しでもあり、実際にその“圧倒的な存在感”が購入の決め手になるケースも少なくありません。
しかしこの「イメージの強さ」は、裏を返せば“乗っている人を選ぶ”という側面にもつながります。SNSや掲示板、YouTubeのコメント欄などでは、「成金っぽい」「威圧感がある」「見栄っ張りに見える」といった声が一定数見られ、そこに抵抗を感じる人も少なくありません。実際、筆者の知人にも「かっこいいとは思うけど、自分が乗ると“似合っていない”と言われそうで迷った」という話がありました。
レンジローバーは他の高級SUVと比べても、フォーマルかつ堂々としたルックスが特徴的です。スクエアなボディライン、大きなグリル、重厚感のあるシルエットは、まさに“貫禄”という言葉が似合うデザイン。それゆえ、カジュアルな服装や軽快なライフスタイルとはややミスマッチに映る場合もあり、街中で“浮いてしまう”ことを気にする人もいます。
また、ランドローバーは英国王室御用達のブランドであり、グローバルでも富裕層向けの象徴とされています。車そのものが放つ「ステータスの匂い」が強いため、本人がどれだけナチュラルに乗っていても、周囲からの視線は常に“高級車に乗る人”というフィルターを通して注がれます。そこに違和感やプレッシャーを感じる人にとっては、レンジローバーは“落ち着かない車”になってしまうかもしれません。
一方で、そうしたブランド力や主張の強さを「自分のスタイル」として受け入れられる人にとっては、これ以上にしっくりくる一台はないとも言えます。ファッションでも“身につける人を選ぶブランド”がありますが、レンジローバーもまさにその部類。車がライフスタイルの一部であり、自分のアイデンティティを表現する手段だと考える人にはぴったりの存在です。
結局のところ、レンジローバーの“イメージの強さ”は、好みがはっきり分かれるポイントです。控えめな車を好む人、周囲の目が気になる人にとっては負担になることもありますが、個性や自信のある人にとっては“最高の相棒”になり得る。どちらに感じるかは、購入前にしっかり自己分析しておくべきポイントだと言えるでしょう。
中古でもやめとけ?リセールや寿命の不安点とは
「新車は高すぎて無理だけど、中古のレンジローバーなら手が届くかも」――そう考えて中古車を検討する人は少なくありません。たしかにレンジローバーは新車価格で1000万円を超えるモデルも多く、中古になると半額以下に見えることもあります。しかし、ここで注意したいのが“価格が下がる理由”です。中古のレンジローバーには、想像以上に落とし穴があるのです。
まず前提として、レンジローバーは新車時のリセールバリューがそれほど高くない部類に入ります。3年落ちでも値落ちが大きく、特にディーゼルや特別仕様車以外のモデルは、リセール率で見れば国産SUVに大きく劣るケースも少なくありません。つまり、新車購入時の価格からの“下がり幅”が大きいのです。
この現象は一見「中古でお得に買える」とも思えますが、実はリセールが低いということは“売るときも安くなりやすい”ということ。中古で安く買えたと思っても、数年後に手放す際にはさらに価値が落ちている可能性が高く、結果的に「損をした」と感じてしまうことがあります。
また、レンジローバーは走行距離や年式が進むにつれてメンテナンス費用が跳ね上がる傾向があります。たとえばエアサスの劣化や電装系のトラブルは、中古車で頻出する不具合のひとつ。エアサスの修理だけで30万円以上かかることもあり、購入時には「安く買えた」と思っても、維持費の高さがあとから重くのしかかってくるのです。
さらに、日本国内ではディーラー保証が切れた中古レンジローバーに対して、万全のサポートが得られない場合もあります。専門知識を持つ修理業者が限られているため、故障時の対応に困ることも珍しくありません。正規ディーラーの整備は安心ですが、その分コストもかかります。
中古を選ぶ場合でも、リスクを最小限に抑えるためには、「整備記録がしっかり残っている」「ワンオーナー車で使用履歴が明確」「新車保証が延長されている」などの条件をチェックすることが不可欠です。筆者の知人は、外装がピカピカな5年落ちレンジローバーを購入しましたが、納車3か月後に電装系トラブルとオイル漏れが発覚し、修理に50万円近くかかったとのこと。安く買えたはずの中古車が、“高くつく車”に変わる典型的な例です。
つまり、「中古のレンジローバーは安い=お得」ではないのです。むしろ中古車だからこそ、故障リスクや維持費をしっかり見積もる必要があり、そのリスクに対する覚悟がない人には“やめとけ”と言われても仕方がない選択肢かもしれません。
高級SUVの理想と現実|期待しすぎた人が感じるギャップ
レンジローバーという名前には、特別な響きがあります。ラグジュアリーSUVの代名詞として長年にわたり愛され、王室やセレブリティにも選ばれてきたそのブランドには、まさに“上質と威厳”のイメージが備わっています。購入を検討する人の多くが、「高級SUVだから当然完璧」と思い描くのも無理はありません。しかし現実には、その“完璧なイメージ”との間にギャップを感じてしまい、結果として「やめておけばよかった」と後悔する人もいるのです。
まず多いのが、「乗り心地は意外と硬い」という声です。エアサスを搭載しているとはいえ、路面状況によっては揺れや突き上げを感じることがあります。特に日本の狭く細かな路地や段差の多い道路では、“欧州的な快適性”がそのまま活かされるわけではなく、「想像していた滑らかさとは違う」と感じることも。国産高級セダンから乗り換えた人ほど、その違いに違和感を抱く傾向があります。
次に指摘されるのが、「車内のデジタル系装備の使い勝手」。最新モデルではタッチスクリーンやデジタルコクピットなどの先進装備が充実していますが、動作がもっさりしていたり、ソフトウェアのバグが起きたりすることも珍しくありません。特に輸入車に不慣れな方にとっては、“見た目は豪華なのに操作が直感的でない”という点にストレスを感じることがあります。
また、全体的な車の大きさに対して「思ったより室内が狭い」と感じる人も少なくありません。外から見た迫力のあるボディサイズに対して、後部座席やラゲッジスペースの余裕感がそれほどでもないという印象を受ける人もいるようです。これは設計思想の違いであり、走行性能やボディ剛性とのバランスを取っている結果ではあるものの、「見た目の大きさ=ゆとり」と思っていると、期待外れに感じるポイントです。
筆者のまわりにも、「見た目と名前で選んだけど、普段使いでは国産車の方が快適だった」と話す方が実際にいました。とくに街乗り中心の人には、ボディサイズの取り回しや駐車場事情も含めて「扱いづらい」と感じる場面が増えてしまうのかもしれません。
こうした“理想と現実のギャップ”は、レンジローバーに限らず高級輸入車全般に共通する問題でもあります。しかし、ことレンジローバーに関しては、その“ブランドバリューの高さ”ゆえに、期待もひときわ大きくなってしまう。その期待の高さこそが、ギャップを強く感じさせる原因なのかもしれません。
購入前に「自分が求めているのはデザインか、機能性か、走行性能か」を整理することで、このギャップによる後悔はある程度避けられます。高級車に夢を抱くのは悪いことではありませんが、それが現実に即した期待値であるかどうかを見極めることが、満足度の高いカーライフにつながるのです。
それでもレンジローバーを選ぶべき人の共通点とは?

ランドローバー公式画像:引用
「レンジローバーはやめとけ」と言われる理由を見て、たしかに不安になる方も多いと思います。ですが、それでもなお「どうしてもこのクルマに惹かれる」「それでも乗ってみたい」と感じる方がいるのも事実です。そして実際、レンジローバーを所有して満足している方が存在する以上、全ての人にとって“やめとけ”というわけではありません。
筆者の知人にもレンジローバーを長年愛用している方がいますが、その方は「壊れることもあるけど、それを含めて好きなんだよね」と語っていたのが印象的でした。故障や維持費などの不安要素を理解したうえで、それでも選ぶだけの“理由”があるからこそ納得して乗り続けられるのです。
では、どんな人ならレンジローバーを選んで後悔しないのでしょうか?その共通点にはいくつかのポイントがあります。車をただの移動手段ではなく“自己表現”の一部として楽しんでいたり、ラグジュアリーな空間や世界観に価値を感じていたり、そして何より「乗りたいから乗る」という揺るぎない軸を持っている人です。
また、事前にデメリットをよく理解している人ほど、所有後の満足度が高い傾向にあります。「知らなかった」ことによる後悔は避けられますし、メンテナンスや保証の準備も万全にできるからです。結局のところ、レンジローバーを選ぶかどうかは、金銭面だけでなく「どこに価値を見いだすか」で決まります。
この章では、「それでもレンジローバーを選びたい」と考える人に向けて、どんな考え方・価値観を持っていれば後悔せずに楽しめるのか、そして満足して所有している人たちの共通点を紐解いていきます。単なる“高級車”では終わらない、レンジローバーの持つ深い魅力と、それに応えるだけの“覚悟”とは何かを、わかりやすくお伝えしていきます。
・レンジローバーの真の魅力|なぜ一部の人は夢中になるのか
→ 他のSUVにはないデザイン、走破性、ブランド性の魅力を紹介。
・購入前に把握している人は後悔しない|情報武装のすすめ
→ 故障歴・保証内容・ディーラーの対応など、事前に把握している人ほど満足度が高い傾向。
・維持費を苦にしない人はレンジローバーを楽しめる
→ 車をコストではなく“趣味・価値”として捉えられる余裕がある人に向いている。
・定期的なメンテナンスと丁寧な扱いができる人
→ 雑に扱うと壊れやすいのは事実。日頃から整備や洗車に手をかけられる人向き。
・ラグジュアリーSUVを“ステータス”として受け入れられる人
→ ランドローバーのブランド性を楽しみ、自己満足できる人には理想の1台になる。
レンジローバーの真の魅力|なぜ一部の人は夢中になるのか
「やめとけ」と言われがちなレンジローバーですが、それでも強く惹かれる人が多いのも事実です。しかも、その多くが“次もまた乗りたい”と語るほど、このクルマに夢中になっています。では一体、レンジローバーのどこにそんな強い魅力があるのでしょうか。
まず大きなポイントは、デザインと存在感です。無駄を削ぎ落としたようなシンプルで直線的なフォルムは、どこか無骨さを残しつつも洗練されており、「都会でもアウトドアでも映える」という唯一無二の雰囲気を持っています。正直、街中でレンジローバーを見かけると「おっ」と思ってしまう。この存在感は国産車ではなかなか味わえません。
次に挙げたいのが、走破性と快適性のバランスです。ランドローバーというメーカーの歴史をたどれば、もともと“どこへでも行けるクルマ”として生まれた背景があります。現行のレンジローバーもそのDNAを受け継いでいて、舗装されていない悪路や雪道、泥道なども難なく走破できます。ところが、同じ車で高速道路を走れば、静粛性も乗り心地も高級セダン並み。これが“贅沢な矛盾”として多くのオーナーに愛されている理由です。
そしてもうひとつ大事なのが、所有する満足感。これはスペックや装備の話ではなく、「このクルマを選んだ自分が好きになれるかどうか」という感情に近いものです。レンジローバーは、単なる“移動手段”としての価値を超えて、“ライフスタイルを表現するツール”としての側面を強く持っています。だからこそ、好きな人はどこまでも深く愛してしまうのです。
筆者の周りにもレンジローバーの熱狂的なファンがいますが、彼らは「故障が多いとか、維持費が高いとか、それすら含めて好き」と話していました。これはたとえるなら、高級時計や輸入家具を愛する人と似ています。「手間がかかるからこそ、自分にとって特別」と感じられるかどうか。それが、レンジローバーに夢中になる人たちの共通点ではないでしょうか。
結論として、レンジローバーの魅力は一言で語れるような“便利さ”や“コスパ”ではなく、その不完全さも含めて愛せるかどうかにあります。だからこそ、万人には向かないかもしれませんが、自分の価値観や美意識とマッチしたとき、レンジローバーは他にはない特別な存在になるのです。
購入前に把握している人は後悔しない|情報武装のすすめ
「レンジローバーはやめとけ」と言われる理由の多くは、購入前に“思っていたのと違った”と後悔してしまう人の声に集約されます。裏を返せば、事前にその現実をしっかり理解し、覚悟をもって選んだ人は、意外なほど満足していることが多いのです。つまり、後悔するかどうかの分かれ道は「情報をどれだけ知っていたか」にかかっているとも言えます。
まず第一に知っておきたいのが、故障リスクと維持費の現実です。レンジローバーは高級SUVであると同時に、英国車特有の電装トラブルやセンサー類の誤作動、エアサスの劣化といった持病も抱えています。国産車に比べると「壊れやすい」という評価は正直否めませんが、それを想定内と捉えて、定期的なメンテナンスや保証の延長に投資できるかどうかがポイントになります。
また、ランドローバーの正規ディーラーのサービス体制や代車対応、メンテナンスパックの内容も事前に確認しておくべき要素です。たとえば、筆者の知人は新車購入時にディーラーの保証内容を詳しく調べた上で、「5年間の延長保証+整備込み」のプランに加入し、これまで大きな出費なく安心して乗り続けています。逆に、そこを知らずに中古で買ってしまった人が「こんなに修理代がかかるなんて…」とショックを受けるケースも珍しくありません。
さらに重要なのが、実際に乗っている人の声やリアルなレビューを集めることです。YouTubeやオーナーブログ、SNSでは良い点も悪い点も赤裸々に語られています。たとえば、「デザインは最高だけど小回りが利かない」「燃費が悪いけど、それを補って余りある存在感がある」といった意見を見て、自分の価値観に照らして納得できるかを確認しましょう。
そして、購入前には必ず試乗を行うことも忘れずに。レンジローバーの車格や視界、操作感は、数字だけではわからない“体感的な癖”がある車です。特に初めての輸入車や大型SUVを検討している方は、試乗での違和感があるかないかをチェックすることが、後悔の回避につながります。
このように、購入前に「価格・故障リスク・維持費・口コミ・体感」までしっかり情報収集を行っていた人は、たとえ予期しないトラブルがあっても、「それも含めて楽しめる」と前向きに受け止められる傾向があります。情報が不足したまま見た目やステータス性だけで選ぶと、どうしても落差が大きくなり、結果的に「やめとけばよかった」と後悔してしまうのです。
レンジローバーは、情報武装してこそ楽しめる大人の一台。後悔しない選択をしたいなら、購入前の“調べる力”こそが最も重要な装備と言えるでしょう。
維持費を苦にしない人はレンジローバーを楽しめる
レンジローバーという車は、その名の通り「高級SUV」としての存在感があります。デザイン、ブランド力、走破性――どれをとっても唯一無二の魅力がある一方で、多くの人が不安を感じるポイントが“維持費”です。確かに、国産SUVと比べると維持費は高額になりがちですが、それを受け入れられる人にとっては、レンジローバーは非常に贅沢で満足度の高い一台になります。
まず前提として、レンジローバーの維持費は決して「安い」とは言えません。車両価格が高額なうえ、定期点検やオイル交換といった基本的なメンテナンス費用も、純正部品や正規ディーラーでの整備を選ぶと割高になります。例えばオイル交換ひとつを取っても、数万円かかることは珍しくなく、車検のタイミングで何か故障が見つかれば、それだけで十数万円の出費になるケースもあります。
また、タイヤやバッテリーなどの消耗品も大型SUV用であるため単価が高く、維持費全体としては年間で50万円〜100万円ほどを見込んでおくと安心です。これに加えて、自動車税や重量税、燃費の悪さによるガソリン代も無視できません。車両保険に入る場合も、保険料が他のSUVより高めに設定されることが多いです。
では、なぜそれでもレンジローバーを楽しめる人がいるのか。それは「車にかけるお金をコストではなく“投資”や“趣味の一部”と捉えている人」だからです。車をステータスとして楽しむ人や、道具ではなく“人生を彩る存在”として捉えている人にとっては、これらの出費も想定内。むしろ、そういったラグジュアリーな体験込みで所有している実感を得ているとも言えます。
筆者の知人にも、レンジローバーのオーナーが何人かいますが、口をそろえて言うのが「維持費は高いけど、覚悟していればまったく気にならない」ということ。なかには「国産のSUVに戻ったら物足りなくなってしまった」という声もあり、乗り味や雰囲気の満足度がそれだけ高いことがうかがえます。
つまり、維持費を“負担”と感じる人にとってはレンジローバーは確かに「やめとけ」と言われるかもしれませんが、それを“前提”として受け入れられる人にとっては、最高の相棒になり得るのです。余裕のある予算を持ち、見栄や無理ではなく、心からこのクルマを楽しめる人。そんな人が、レンジローバーという選択肢で後悔しないタイプといえるでしょう。
定期的なメンテナンスと丁寧な扱いができる人
レンジローバーを所有して「やめとけばよかった」と感じる人の多くは、日常のメンテナンスを軽視していたケースが目立ちます。逆に言えば、定期的な整備と丁寧な取り扱いができる人にとっては、レンジローバーは極めて魅力的な一台です。
ランドローバー車の整備履歴を見ると、電子制御系やエアサスペンション系のトラブル報告が多いのは事実です。けれどもその多くは、メンテナンス不良や消耗部品の放置が原因となって悪化した例がほとんど。定期的にディーラーや専門工場で点検し、推奨される交換部品をタイミングよく入れ替えていれば、深刻なトラブルを未然に防ぐことができます。
たとえば、エンジンオイルの交換をメーカー推奨のサイクルで行っていないと、ターボ系統へのダメージや燃費悪化に繋がることがあります。また、エアサスの定期的な点検を怠ると、片方だけ車高が下がるといった不具合も出やすくなります。これはレンジローバーに限らず、高級輸入車全般にいえることですが、日常的なケアを怠ると、維持の負担が一気に跳ね上がるのです。
筆者の知人でレンジローバーを長年所有している方がいますが、その方は「車検だけでなく半年点検も必ずディーラーで行い、細かい異音にもすぐ対応している」と言います。その結果、10万kmを超えても大きなトラブルなく乗り続けられているとのことでした。丁寧に扱えば、レンジローバーは決して壊れやすい車ではないというのは、実体験に基づく事実でもあります。
さらに、洗車やコーティングなど外装の手入れも重要です。レンジローバーのようにボディサイズが大きく、重厚感のある車は、美しく保たれているかどうかで印象が大きく変わります。内装のレザーも定期的なクリーニングを行うことで、加水分解やひび割れを防ぐことができます。こうした“手間をかけることを楽しめる人”にとって、レンジローバーは間違いなく所有の喜びが大きい車です。
一方で、「乗るだけでメンテは最小限」「維持に時間をかけたくない」という方には、正直おすすめしにくいモデルです。軽メンテで済む国産車と比べれば、細かい気配りが求められるのがレンジローバーの特性。それをストレスと感じるか、愛情と感じるかが、満足度を左右する分かれ道になるのです。
つまり、レンジローバーに向いているのは、“高級車を維持する責任”を受け入れられる人。それはお金だけでなく、時間と手間も含まれます。裏を返せば、それを惜しまない人こそが、他のSUVでは味わえないラグジュアリー体験を得られるのです。
ラグジュアリーSUVを“ステータス”として受け入れられる人
レンジローバーに乗ることは、単なる移動手段を手に入れることではなく、「自分の価値観を表現する」という一面を持ちます。多くの人が「やめとけ」と言う理由のひとつに、“人目が気になる”という背景があるのも事実。街中で見かけるレンジローバーは、時に「成金」「見栄っ張り」といった偏見にさらされることもあります。
しかし、逆に言えば、それほどまでに存在感とブランド力のある車だということ。実際、レンジローバーのデザインはランドローバーの中でも最上級の洗練を追求しており、パッと見ただけで他とは一線を画す雰囲気を放ちます。内装も外装も、細部まで“ラグジュアリー”という言葉が似合う仕上がりになっていて、「ただ高い車」ではなく、「自分をどう見せるか」という意識まで含めた一台です。
だからこそ、この車を選ぶ人には、自分のスタイルやステータスを受け入れ、それを表現する覚悟が求められます。たとえば、ビジネスオーナーやクリエイティブ職の方が、クライアントや周囲からのイメージづくりとしてレンジローバーを選ぶこともあります。「いい車に乗る=成功している」という空気感は、いまだ日本社会でも根強く残っているからこそ、有効なコミュニケーションツールになりうるのです。
もちろん、こうした“ステータス性”を前面に出すことがすべてではありません。ただ、レンジローバーの持つ独特のオーラは、控えめな人には少し重たく感じることもあるのは事実。つまり、「見られる車」に乗ることに抵抗がある人には向いていません。
筆者の知人にも、最初は「ちょっと目立ちすぎて恥ずかしい」と感じていた方がいましたが、1年も乗ればすっかり馴染み、「この車に見合う人間になろうと思えるようになった」と語っていたのが印象的でした。レンジローバーには、そうした“自分を格上げしてくれる力”があります。これは国産車や他の輸入SUVではなかなか得られない体験かもしれません。
つまり、レンジローバーを楽しめる人とは、「車に振り回される」のではなく、「車と自分の価値を一致させられる人」。ラグジュアリーSUVを所有するということは、ある種の自己表現であり、それを誇りとして受け入れられる人が、このクルマの真価を引き出せるのです。
まとめ:レンジローバーは本当に「やめとけ」なのか?後悔しない選び方のカギとは
「レンジローバーはやめとけ」と言われる理由には、それなりの背景があります。高額な維持費やトラブルの多さ、強すぎるイメージなど、乗る人を選ぶ要素が多いのは確かです。しかしそれと同時に、他のどのSUVにもない“存在感”と“ステータス性”を備えているのもまた事実。だからこそ、安易に手を出して後悔する人もいれば、しっかりと理解して選び「一生の相棒になった」と語るオーナーもいます。
ポイントは、「やめとけ」という声を鵜呑みにするのではなく、自分のライフスタイルや価値観と照らし合わせて判断すること。故障やコストを「想定内」として楽しめる人には、これほど満足度の高いSUVはなかなか存在しません。
レンジローバーは、誰にでもおすすめできる車ではないかもしれません。けれど、それが“自分に合っている”と確信できるなら、「やめとけ」と言われたとしても、選ぶ価値は十分にあります。この記事が、あなたの後悔しない選択のヒントになれば幸いです。