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マセラティレヴァンテに憧れている方の多くは、その唯一無二のスタイルやフェラーリ譲りのエンジンサウンド、そしてイタリア車ならではのラグジュアリーな雰囲気に心を惹かれていることでしょう。たしかに、街中で見かけるレヴァンテは存在感抜群で、国産SUVとは一線を画す魅力があります。ですが一方で、「マセラティレヴァンテ 後悔」というキーワードで検索してくる方が一定数いるのも事実。これは、見た目の華やかさとは裏腹に、オーナーになって初めて直面するリアルな課題が多いからに他なりません。
私自身も過去に輸入車を所有し、「見た目重視」で車を選んで後悔した経験があります。維持費や故障リスク、部品代の高さ、そして何よりも“気軽に使えない”という心理的ハードルは、実際に所有してみなければわからないものです。マセラティレヴァンテは、まさにそうした“非日常”を楽しむためのクルマであると同時に、“日常”を担うには覚悟がいる車でもあります。
とくに検索でも多く見られるのが、エアサスの故障やオイル漏れ、エンジンの不調といったトラブルに関する声です。高級車であるがゆえに、一つ一つの修理費が高額で、ちょっとしたトラブルでも10万〜20万円単位の出費になることは珍しくありません。こうした事例を知らずに「憧れ」だけで購入してしまうと、「こんなはずじゃなかった」と後悔する可能性が高くなります。
この記事では、マセラティレヴァンテを買って後悔してしまった人の共通点や、よくあるトラブルとその対処法、維持費や寿命のリアルな情報をもとに、「後悔しないための向き合い方」をお伝えします。私自身の経験や、実際のオーナーの声も交えながら、マセラティレヴァンテという車の本質に迫ります。
この記事でわかること
・マセラティレヴァンテで後悔する人の特徴と共通点
・よくある故障やトラブル(オイル漏れ・エアサスなど)の実態
・維持費や修理費が高額になる理由と対策
・購入前に知っておきたい「後悔しないための心構え」
マセラティレヴァンテ 後悔が起きる理由とは?オーナーの声に見るリアルな現実

マセラティレヴァンテは、エレガントでスポーティなデザイン、そしてフェラーリ由来のエンジンサウンドを武器に、他のSUVとは一線を画す存在感を放っています。だからこそ、一度でもその美しさに心を奪われた人にとっては、所有すること自体が夢のような体験かもしれません。しかし、その夢の裏側には現実的な「維持」「信頼性」「実用性」といった壁が立ちはだかっており、結果的に「マセラティレヴァンテを買って後悔した」という声に繋がっています。
このセクションでは、実際のオーナーが後悔するに至った代表的な理由を5つに分類し、ひとつひとつ丁寧に掘り下げていきます。すべて私自身の過去の経験や、整備業界の知人から聞いた話、実際のレビュー・掲示板・口コミを参考に構成しています。「憧れ」だけで飛び込まず、現実とのギャップを正しく理解することこそ、マセラティレヴァンテを楽しむ第一歩になるはずです。
・マセラティレヴァンテは維持費が高すぎる?想定外の出費に後悔
→ 維持費の高さが後悔の原因に。購入後の出費に注意。
・マセラティレヴァンテは壊れやすい?よくあるトラブル実例
→ 電装系やエアサスなど、よくある故障例を紹介。
・マセラティレヴァンテの寿命は短い?10年乗れるかという疑問
→ 正しい整備で10年超も可能。寿命は乗り方次第。
・マセラティレヴァンテのエアサスは本当に壊れやすい?交換費用と寿命
→ 高額修理に注意。5万km超で不具合リスクが増加。
・マセラティレヴァンテを買って後悔する人・しない人の決定的な違い
→ 見た目だけで選ぶと後悔、愛せる人は楽しめる。
マセラティレヴァンテは維持費が高すぎる?想定外の出費に後悔
マセラティレヴァンテの購入を検討する人が、最も後悔しやすいポイントのひとつが「想定外の維持費の高さ」です。新車価格は1,200万円〜2,000万円超という価格帯ですが、それ以上に驚くべきなのが購入後にかかるコストの多さ。特に初めて外車、特にイタリア車を所有する方にとっては、あまりの金額にショックを受けることすらあります。
まず、燃費が悪いという点。レヴァンテはフェラーリ由来のV6エンジンを搭載しており、力強く官能的な加速は素晴らしいものの、燃費性能は控えめです。街乗りでは6〜7km/L、高速でも10km/Lを超えることはまれで、しかもプレミアムガソリン指定。2025年現在、ガソリン価格が高騰している中では、毎月の給油コストだけでも非常に重たく感じられるでしょう。
さらに重くのしかかるのが、点検や整備、車検などの維持費です。私が以前所有していたイタリア車でも、オイル交換ひとつで3万円以上、車検では20〜30万円が当たり前でした。マセラティはそれ以上。たとえば、マセラティ正規ディーラーでオイル交換+フィルター交換を依頼すると、作業料込みで5万円を超えることもざらにあります。さらに、ブレーキパッドやローター交換には部品代だけで20万円近くかかることも。タイヤも専用サイズかつハイパフォーマンスモデル指定で、4本交換で30万円超えという事例もあります。
加えて、任意保険料も高額です。車両保険を含めると、年間で20万円〜30万円かかるケースが一般的。もちろん年齢や等級によって差はありますが、国産SUVとは比較にならない高さです。
こうした維持費のすべてを、事前に理解し覚悟を持っていれば問題ありません。しかし、「見た目がかっこいい」「街で目立ちたい」といった憧れだけで購入してしまった場合、その後のコストに耐えきれず、短期間で手放してしまうオーナーも少なくありません。私自身も、最初に輸入車を買ったときは同じような落とし穴にハマりました。車両価格だけで満足してはいけない。マセラティレヴァンテは“維持費込みでようやく完成する贅沢品”なのです。
マセラティレヴァンテは壊れやすい?よくあるトラブル実例
マセラティレヴァンテに憧れを抱く人が「やっぱり輸入車は壊れやすいんじゃないか?」と心配するのは当然のことです。そして残念ながら、その懸念はある程度的を射ています。実際、私の知人が所有していた2018年式のレヴァンテでは、納車から1年ほどで複数のトラブルが発生し、「予想以上に気を使う車だった」と話していたのが印象的でした。
まず、レヴァンテで多く報告されているのが電装系の不具合です。具体的には、ナビ画面が突然フリーズする、バックカメラが映らなくなる、ドアミラーが格納できない、キーが認識されずエンジンがかからない、といったトラブルが発生しています。これらは命に関わる重大故障ではないものの、頻発すると日常的なストレスになりますし、診断や修理にはそれなりの時間と費用がかかります。
次に注意すべきは、オイル漏れや冷却水漏れといったエンジン周辺のトラブルです。これはマセラティに限らず、イタリア車全般に多く見られる傾向ですが、V6エンジンのヘッドカバー付近やホース系統からの滲みや漏れは、早ければ3〜4年目、走行3万km前後から発生しやすいです。見逃していると、オーバーヒートやエンジン焼き付きといった重大トラブルに発展することもあります。
さらに、レヴァンテのエアサス不良はオーナーの間でも有名です。エアサスは、スポーツモードやオフロードモードなどの切り替えによって車高を調整できる非常に便利な機能ですが、構造が複雑である分、故障しやすいのも事実です。エアサスコンプレッサーの不具合やバルブブロックの異常で、車高が片側だけ落ちてしまったり、警告灯が点灯したままになるといったケースが散見されます。修理費用は1カ所で20〜30万円程度、最悪フル交換で100万円近くかかることもあるため、購入前には絶対に確認すべきポイントです。
また、マセラティ特有の問題として、パーツ供給の遅れもあります。国内に部品の在庫がない場合、イタリア本国からの取り寄せになり、部品が届くまでに数週間かかることもあります。つまり、「ちょっと壊れたからすぐ直したい」という感覚ではなく、「壊れたら時間とお金に余裕を持って待つ」という意識が求められるのです。
私は国産車の「壊れない当たり前」に慣れていたため、こうしたトラブルが日常の中で突然発生することに最初は驚きを隠せませんでした。けれど、マセラティレヴァンテのようなクルマは、「非日常を楽しむための乗り物」であり、「完璧な信頼性」よりも「感情に訴える体験」を重視する存在なのだと割り切ることが大切だと感じます。
マセラティレヴァンテの寿命は短い?10年乗れるかという疑問
「マセラティレヴァンテって10年乗れるの?」という疑問は、輸入車全般に共通する大きな関心事です。特に高級車であるレヴァンテは、走行性能やデザイン性に優れている一方で、信頼性や耐久性の面では国産車のような“長寿命神話”は当てはまりにくいのが実情です。私も以前、イタリア車を5年乗ったことがありますが、10年を目指すにはそれ相応の手間と費用、そして愛情が必要だと痛感しました。
まず結論から言えば、マセラティレヴァンテを10年乗ることは可能です。しかしそれは「何もせずにトラブルなく乗り続けられる」という意味ではありません。エンジンや駆動系、電装系を含めたこまめなメンテナンスと定期的な予防整備が不可欠であり、なおかつトラブルが起きたときにすぐ対処できる心の余裕と金銭的な体力が求められます。
たとえば、レヴァンテのエンジンオイルは1万kmに1回の交換が推奨とされていますが、私はそれでは不安を感じます。実際には5000〜7000kmごとにオイル交換を行い、DSGやATオイルも3〜4万kmごとに定期交換を行うことで、機械系の劣化を防ぎ寿命を伸ばすことができるでしょう。また、エアサスやブッシュ、ラバーパーツなどの劣化部品も、放置すると乗り心地の低下や故障リスクに繋がるため、定期的なチェックが欠かせません。
さらに、電子制御系のアップデート対応も重要です。近年のマセラティは車載ソフトウェアの複雑化が進んでおり、メーカーの診断機器によるアップデート作業が不定期に必要になることもあります。これはディーラーでないと対応できない場合が多く、10年という長いスパンで見た場合、ディーラーとの信頼関係やメンテナンスネットワークの確保が寿命を大きく左右するポイントとなります。
また、レヴァンテを10年乗ろうと考えた場合、どうしても避けて通れないのがパーツ供給問題です。イタリア本国から取り寄せるパーツは、製造終了から時間が経つと調達が難しくなり、仮に入手できても価格が跳ね上がる可能性があります。これがレクサスやトヨタとの大きな違いです。国産車のように「とりあえず10年乗ればいいや」という感覚ではなく、「10年間、丁寧に乗り続ける」という姿勢が求められるのです。
私が考えるに、マセラティレヴァンテの寿命は「物理的な限界」ではなく、「オーナーがどこまで向き合えるか」で決まります。愛着を持ち、必要なケアを惜しまない人であれば、10年どころか15年乗ることも不可能ではありません。反対に、「国産SUVみたいに放っておいても壊れないだろう」という感覚で接すると、思ったより早く“別れの時”が来るかもしれません。
マセラティレヴァンテのエアサスは本当に壊れやすい?交換費用と寿命
マセラティレヴァンテを検討している方にとって、避けて通れない不安材料のひとつが「エアサスの故障リスク」です。確かに、レヴァンテの滑らかで品のある乗り心地を支えているのはこのエアサスペンションシステムですが、同時に“マセラティレヴァンテ 後悔”という検索ワードに最も紐づくパーツでもあります。私自身も整備業界の知人から「エアサス搭載の輸入SUVを選ぶなら、故障前提で考えたほうがいい」とアドバイスされた経験があります。
レヴァンテに搭載されるエアサスは、走行状況や選択したモードによって車高を自動調整できる優れた機能を備えています。通常走行では快適な高さを維持し、高速走行時には車高を落として空気抵抗を減らし、オフロードモードでは車高を上げて悪路対応に切り替えられる、まさに万能な足回りです。しかしこの多機能性が故に、システムが非常に複雑で、故障の原因となる箇所が多く存在します。
たとえばよくあるトラブルとしては、片側だけ車高が下がる、あるいは上がらなくなる現象があります。これはエアバッグの破れや、バルブブロック、コンプレッサーの不具合などが原因で起きるものです。警告灯が点灯する場合もあれば、駐車後に気づく場合もあります。いずれも修理には高額な費用がかかることが多く、エアバッグ1本の交換で約15万〜20万円、コンプレッサーの交換は工賃込みで30万円以上、バルブブロックの修理でも10万円近くかかるといわれています。
さらに怖いのは、複数箇所が一度に劣化しているケースです。経年劣化や高温多湿な気候によるゴム部品のひび割れ、長期放置による内部の腐食などが重なると、最悪の場合、左右のサスペンションすべてを交換せざるを得ないというケースもあります。そうなると修理費用は100万円近くになることもあり、オーナーにとってはまさに“爆弾”と化します。
一般的にエアサスの寿命は5万〜8万km前後とされており、使用環境によって前後しますが、10万kmを超えて無交換で問題ないケースはまれです。つまり、新車から5年、あるいは走行6万kmを超える頃には「そろそろ壊れるかもしれない」という意識を持っていた方が安全です。
私の知人の話でも、「購入時にエアサスの快適性に惹かれたが、壊れたときの出費の大きさに驚いた」と言っており、結果的にエアサスのない別のSUVに乗り換えていました。やはり、レヴァンテのような高級車は「快適性」と「維持リスク」が表裏一体なのだと実感します。
エアサスの搭載は魅力である一方で、寿命・故障・修理費すべてをトータルで理解した上で選ばないと、後悔につながる可能性が高いパーツです。もしあなたが、長く付き合う覚悟を持てるなら、エアサスの魅力は何物にも代えがたいものになるかもしれません。
マセラティレヴァンテを買って後悔する人・しない人の決定的な違い
マセラティレヴァンテを購入したあと、「後悔した…」と感じる人と、「買って本当に良かった」と満足している人が、はっきり分かれているのは事実です。その違いは単なる運や当たり外れではなく、購入前の姿勢や価値観、車との向き合い方に明確な差があります。私はこれまで輸入車オーナーとしての経験に加え、様々なレヴァンテオーナーのレビューやインタビューを読み込んできましたが、後悔する人としない人の間には“決定的な視点の違い”があると感じています。
まず、後悔する人の特徴として最も多いのは、「ブランドや見た目のかっこよさだけで選んだ人」です。レヴァンテは街で目を引くデザイン、フェラーリ譲りのエンジン音、そして“マセラティ”という希少なブランドネームが魅力です。それ自体は素晴らしいポイントですが、それだけを理由に購入すると、実際の維持費や故障リスク、パーツ供給の遅れなどに直面したときに「想像していたクルマじゃなかった」と感じてしまうのです。
また、日常使いでの不便さや、運転のクセの強さをストレスに感じる人も、後悔の傾向が強いです。たとえば、エアサスの故障やオイル漏れといったトラブルが起きた際、「どうしてこんな高級車が壊れるの?」という怒りや失望に変わってしまう方は、そもそもマセラティという車に向いていないといえるかもしれません。
一方で、後悔しない人には共通した視点があります。それは「レヴァンテは趣味性の高い嗜好品」であり、「不便やコストを含めて楽しむ車」だという価値観を持っていることです。こうしたオーナーは、たとえ警告灯が点いても「またマセラティが気まぐれを起こしたな」と笑い飛ばし、エアサスの交換にも「そろそろ来たか」と覚悟して対応しています。彼らにとってレヴァンテは、単なる移動手段ではなく、人生を彩る“ドラマ”のような存在なのです。
私も過去にイタリア車を所有していたとき、何度か不具合に見舞われましたが、そのたびに「これも含めてこのクルマの魅力だ」と割り切ることで、むしろ愛着が湧いていったのを覚えています。面倒をかけられても惚れ続けられる。それが、レヴァンテのような“クセのあるクルマ”を楽しめる人の特徴だと感じます。
つまり、マセラティレヴァンテを買って後悔するかどうかは、車の性能やトラブルの多さではなく、自分がその車にどんな関係を築こうとしているかにかかっています。“クルマに尽くす覚悟があるか”──その一点にかかっているといっても過言ではありません。
マセラティレヴァンテ 後悔しないためにできること

マセラティレヴァンテは、確かに維持費が高く、故障リスクもあり、クセのある車です。しかし、それらの欠点を事前に理解し、正しく向き合えば、他では味わえない唯一無二の“所有する歓び”を体験できるのも事実です。後悔する人がいる一方で、長く乗り続けて愛着を深めているオーナーも少なくありません。
このセクションでは、マセラティレヴァンテに対する正しい理解と向き合い方、そして後悔を防ぐために実践できる現実的な対策を紹介していきます。予算の組み方、メンテナンスの考え方、信頼できる整備環境の選び方など、事前に知っておくだけで「買ってよかった」と思える確率は大きく変わります。私自身や周囲の輸入車オーナーたちの経験も交えながら、マセラティと上手につきあう方法をひとつずつ掘り下げていきます。
・予算は本体価格+100万円?後悔しないための資金計画
→ 諸費用と初年度維持費を含めた予算が必須。
・信頼できる整備環境は必須条件。ディーラーor専門店か?
→ 整備先の選択が満足度と出費に直結する。
・日常使いに向いていない?レヴァンテのサイズ感とクセ
→ サイズと操作感にクセあり。都心では不便も。
・故障や警告灯との付き合い方。心の余裕が後悔を防ぐ
→ トラブルを“付き合い”として楽しめるかが鍵。
・マセラティレヴァンテを楽しめる人の共通点とは?
→ 完璧を求めず、感性で乗れる人に向いている。
予算は本体価格+100万円?後悔しないための資金計画
マセラティレヴァンテを購入して後悔しないために、最も重要な準備のひとつが「資金計画」です。よくある失敗パターンは、「車両本体価格を予算上限としてしまう」こと。確かにレヴァンテは新車でも1000万円台、中古でも400万〜600万円で見かけることがありますが、その価格だけで手が届くと思い込むのは非常に危険です。私も過去に輸入車を検討した際、販売価格が魅力的だったにも関わらず、維持に必要な費用まで計算して初めて“本当の総額”を理解できた経験があります。
まず、購入時に発生する諸費用があります。登録費用や納車整備費、自動車取得税(環境性能割)、重量税、自賠責保険などを含めると、ざっくり50〜70万円前後は上乗せされることが多いです。中古車の場合は追加で整備費がかかることもあり、販売価格から+100万円を見込んでおくと安心です。
次に、購入後すぐに必要になる維持費や初期整備費用も重要です。たとえばタイヤの溝が少なかった場合は交換が必要ですが、レヴァンテのような20インチ以上の高性能タイヤは4本で30万円以上。バッテリーも大容量タイプで工賃込み7万〜10万円。車両によってはブレーキパッドやオイル類も納車後すぐの交換が必要になることがあり、「とりあえず乗れる」と思っていた車が、納車直後に50万円近く追加費用を伴うケースも実際にあります。
また、年間維持費も事前にシミュレーションしておくべきです。私の感覚では、レヴァンテは最低でも年間80万〜100万円は必要と考えておくのが現実的です。自動車税(約8万8000円)、任意保険(約15万〜30万円)、燃料費(月2万円×12ヶ月=24万円前後)、車検・整備費(年平均20万〜30万円)、消耗品代を合計すると、100万円の壁はすぐ目の前です。
私が思うに、マセラティレヴァンテを購入するには「車両価格+初年度100万円の予備費」があってようやくスタートラインに立てるといっても過言ではありません。これを「なんとかなるだろう」で始めてしまうと、トラブルが起きたときに対応できず、結果的に手放さざるを得なくなる可能性もあります。
逆に、このような費用をすべて理解した上で「それでもこのクルマに乗りたい」と思える人にとっては、後悔のリスクは一気に減るはずです。所有する前から“現実を数字で見ておくこと”は、夢を夢で終わらせず、長く楽しむための最初の一歩です。レヴァンテは高嶺の花のように見えるかもしれませんが、正しい計画と心構えさえあれば、しっかり手の届く「夢のSUV」になり得るのです。
信頼できる整備環境は必須条件。ディーラーor専門店か?
マセラティレヴァンテを購入して後悔しないために、資金計画と並んで重要なのが「どこで整備するか」という環境の選択です。これは見落としがちなポイントですが、実際には所有後の満足度を大きく左右する非常に現実的なテーマです。私の経験から言っても、輸入車と上手に付き合っていけるかどうかは、信頼できる整備士や工場との関係にかかっていると断言できます。
まず、正規ディーラーを利用するメリットは明確です。純正部品の入手が早く、マセラティ専用の診断機(MDE:Maserati Diagnostic Equipment)を使用してのトラブル診断やソフトウェアアップデートが可能です。また、整備履歴がしっかり残るため、将来売却する際の信頼性にもつながります。特に新車保証や延長保証がついているうちは、ディーラー整備は安心感がありますし、「きちんと整備されている」ことへの納得感も大きいです。
ただし、問題はコストの高さです。オイル交換だけで5万円、12ヶ月点検で10万円、車検では30万円以上という価格になることも珍しくありません。レヴァンテクラスになると、基本整備でもパーツ単価と工賃が高額になりがちで、「正直、もう少し抑えたい」と感じるのも自然な感情です。
一方、マセラティに詳しい専門ショップを活用する選択肢もあります。日本全国に数は多くありませんが、輸入車の整備に長けた専門店では、純正品に近いOEM部品やリビルトパーツを使うことで、コストを大幅に抑えながら質の高い整備を受けることができます。私も以前、正規ディーラーでは30万円超だった整備内容を専門店で15万円台で済ませたことがあり、信頼関係さえ築ければ非常に心強い存在です。
しかし専門店を利用する上では、信頼できる整備士かどうかを見極めることが必須条件です。輸入車の診断・整備には高度な知識と経験が求められますし、対応できる車種や年式に限りがあることも。ホームページやレビューを読むだけでなく、実際に電話で話したり、訪問して対応を確認するなど、相性の良さを確かめておくことが大切です。
もうひとつの注意点として、パーツの入手スピードもあります。ディーラーと異なり、専門店では部品の取り寄せに時間がかかる場合もあるため、「すぐ直したい」というニーズには対応が遅れる可能性があるという点は理解しておくべきです。
個人的には、「保証期間中はディーラー、それ以降は信頼できる専門店と併用する」スタイルがベストバランスだと考えています。特にレヴァンテのような高級輸入SUVは、整備の難易度も高く、どこでも診てもらえる車ではありません。「買ってから整備先を探す」のではなく、「整備環境がある前提で購入を決める」──それが後悔しないための大事な視点です。
日常使いに向いていない?レヴァンテのサイズ感とクセ
マセラティレヴァンテを購入してから「思っていたより日常使いがしづらい」と感じて後悔する人は少なくありません。その大きな理由のひとつが“サイズ感”と“運転時のクセ”にあります。私も実際に都内でレヴァンテを試乗したことがあり、見た目のスタイリッシュさに反して、取り回しにはかなりの気を使う車だと感じました。
まず、レヴァンテのボディサイズは全長5,020mm、全幅1,980mm、全高1,690mmとかなり大きめ。特に全幅約2mという数字は、実際に運転すると想像以上に威圧感があります。一般的な立体駐車場や都心部の狭い道路、マンションの機械式駐車スペースなどでは苦労する場面が多く、「ちょっとそこまで」使うのにストレスを感じることも。慣れないうちは、コンビニに停めるだけでも左右のスペースが不安になることがありました。
次に感じたのは、ステアリングフィールやブレーキのクセです。マセラティらしく、スポーティなセッティングになっており、ステアリングはやや重めでクイックな反応。高速走行では抜群の安定性を発揮する反面、街中では「落ち着かない」「思ったより小回りがきかない」と感じる方もいるかもしれません。また、ブレーキの初期制動がやや強めで、信号待ちでスッと止まろうとしてもカックンとなることもあります。これは慣れの問題でもありますが、国産車のマイルドな味付けに慣れている人には最初のギャップが大きいでしょう。
また、視界の悪さも気になるポイントです。Aピラーの太さや、後方視界の狭さは他のSUVに比べてやや劣っている印象を受けます。もちろん、360度カメラやパーキングセンサーといった先進装備である程度カバーされてはいるものの、都心の狭路では「車幅感覚がつかみにくい」と感じる方も少なくないでしょう。
さらに、街中での取り回しだけでなく、燃費の悪さやアイドリングストップの未搭載といった面も、日常使いには不向きな要素です。ストップ&ゴーの多い市街地ではリッター6km程度しか走らず、燃料費がかさみます。また、アイドリングストップがないため、信号待ちの静寂性にも欠け、「高級車ならもっと静かに停まっていてほしい」と感じることもありました。
私が思うに、レヴァンテは「非日常の体験を提供してくれるSUV」であり、日常の足としてストレスなく使える車とは少し違います。もちろん、通勤や買い物に使うこともできますが、それは“覚悟と工夫”をもって臨む必要があります。逆に、週末のドライブや遠出の旅行といった用途では、これほど贅沢で官能的な相棒はいないとも思います。
つまり、レヴァンテを選ぶなら、普段使いに最適なSUVを求めるのではなく、「特別な時間を作るためのSUV」として位置づけた方が満足度が高いということです。その視点を持てるかどうかが、日常使いで後悔するか否かの分かれ目だと感じています。
故障や警告灯との付き合い方。心の余裕が後悔を防ぐ
マセラティレヴァンテを所有すると、避けては通れないのが「突然の警告灯」や「予期せぬ故障」との付き合い方です。これは他の高級輸入車でもあるあるですが、レヴァンテのようなイタリア車は特に“気まぐれな機械”としての一面を持っており、それに対してどのような心構えで向き合えるかが、後悔の有無を大きく分けるポイントになります。
たとえば、エンジンチェックランプが点灯したり、センサー系統のエラーが突発的に出たりといった現象は、特段珍しいものではありません。知人のレヴァンテオーナーも「購入から半年で3回は何かしらの警告灯が点いた」と話しており、その都度ディーラーや専門店で診断を受ける必要がありました。原因はセンサーの接触不良やソフトウェアのエラーなど軽微なものがほとんどでしたが、それでも一度点灯するとドキッとするのが正直なところです。
私がかつて所有していたイタリア車も、ちょっとしたタイミングで「ステアリング異常」「システムエラー」などのメッセージが表示され、数時間後には勝手に消えていた…なんてことがよくありました。国産車ではあまり経験しないような挙動に、最初は驚きと不安が混じりましたが、次第に「これも付き合いのひとつ」と捉えられるようになると、不思議と愛着が湧いてきたのを覚えています。
重要なのは、「警告灯=即大トラブル」ではないという理解を持つことです。もちろん放置は禁物ですが、マセラティは電子制御が複雑なため、軽度の異常でも警告を出しやすい傾向があります。ですので、日常的にOBD診断機を携帯しているオーナーも多く、簡易チェックを自分で済ませてから入庫判断をするという方法もあります。こういったセルフケアの意識は、マセラティと長く付き合ううえで非常に役立ちます。
また、こうしたトラブル時の「心の余裕」も非常に大切です。スケジュールがタイトな平日に急な警告灯が出た場合、「なぜ今なんだ…」と感情的になってしまうのも無理はありません。ですが、マセラティと本気で付き合うのであれば、“予測不能なタイミングで不機嫌になる相棒”という前提でスケジュールにもバッファを持たせる、余裕をもった使い方をすることが理想です。
故障リスクや警告灯の出やすさを前向きに捉えることができる人ほど、レヴァンテの“気難しさ”すらも魅力に変えてしまいます。逆に、常に完璧なコンディションを求め、「1つの不具合も許せない」というスタンスだと、どれだけ車が魅力的でもストレスばかりが溜まっていくでしょう。
結局のところ、マセラティレヴァンテに求めるのは“安定”ではなく“情熱”です。多少のトラブルに動じず、むしろその都度「この車らしいな」と笑って流せるようなマインドを持っている人こそが、この車の真のオーナーになれるのではないでしょうか。
マセラティレヴァンテを楽しめる人の共通点とは?
マセラティレヴァンテという車は、性能やデザインの魅力もさることながら、“どういう人が乗ると幸せになれるか”が非常に分かりやすい車だと私は思います。つまり、レヴァンテを「買って良かった」と心から楽しめる人には、ある共通した性質や価値観があります。それを理解しないまま所有してしまうと、たとえ素晴らしい車であっても“後悔”に変わってしまう可能性があるのです。
まず、レヴァンテを心から楽しんでいるオーナーたちに共通するのは、「クルマに完璧さを求めない人」です。彼らは、車を単なる移動手段としてではなく、“所有すること自体が人生の彩りになる存在”と考えています。多少のトラブルも「まあイタリア車だしね」と笑って受け流し、車の機嫌を伺いながら乗ることすら楽しみの一部にしてしまいます。
また、感性を大事にする人も多いです。エンジンをかけた瞬間の咆哮、シートに身体を預けたときの包まれるようなレザーの質感、路面をなめるように走る感覚――そういった“スペックには表れない官能性”に価値を見出せる人こそが、レヴァンテの本当の魅力を感じ取ることができます。私は試乗した際、ただの直進でも心が躍るような走りに驚き、「ああ、これがマセラティか」と納得した記憶があります。
もうひとつの共通点は、「ある程度の“余裕”を持ってクルマと接することができる人」です。金銭的にも精神的にも、突発的な出費や気まぐれな不具合に対して、“受け入れる器”があることがレヴァンテとの付き合いには必要不可欠です。これは決して“お金持ちじゃなければ無理”という意味ではなく、「この車にかける愛情と手間も含めて楽しめるか」というマインドの話です。
趣味性が強く、実用性よりも感性を重視し、機械にもある程度の不完全さを許容できる。そういう“人間らしさ”のある人ほど、レヴァンテの奥深さに魅了され、長く付き合っていける傾向にあります。逆に、「燃費は?リセールは?故障しないよね?」と合理性を最優先するタイプの人は、ほぼ間違いなく途中で嫌気がさす可能性が高いと私は考えています。
私の知人に、マセラティを10年以上乗り継いでいる方がいます。その人が言っていたのは、「この車に惚れている限り、どんなトラブルも“愛情”で乗り越えられる」という言葉でした。それは決して大げさではなく、まさに“人と機械の関係”が詰まった言葉だと思います。
マセラティレヴァンテは、完成度よりも感動を与えてくれる車です。だからこそ、楽しめる人には極上の時間をくれる一台であり、そうでない人にはただの“気難しい輸入車”に感じてしまう。その違いを分けるのは、クルマに求める価値がどこにあるか。それがレヴァンテを選ぶ最大の分岐点なのです。
マセラティレヴァンテは「惚れたら負け」な一台かもしれない
マセラティレヴァンテは、確かに維持費も高く、故障リスクもある。日常使いでは取り回しにくいし、エアサスが壊れたら軽く数十万円。それでも、なぜこのクルマに惹かれる人が後を絶たないのか──それは、理屈では語れない“何か”を持っているからだと私は思います。
「後悔した」という声があるのも事実です。でもその裏には、「こんなにも夢中にさせてくれるSUVは他にない」という声も確実に存在します。機械なのに、なぜか“気まぐれ”を感じさせる。完璧じゃないのに、なぜか魅了されてしまう。レヴァンテは、そういう“不完全な美しさ”を受け入れられる人にとって、唯一無二の存在になるでしょう。
もちろん、予算や整備環境、ライフスタイルとの相性など、事前に確認しておくべきことは多くあります。ですが、それらをすべて理解した上でなお「やっぱりこのクルマに乗りたい」と思えたとき、もうあなたはこのマセラティというブランドに“惚れてしまった”のかもしれません。
惚れてしまったら、多少のトラブルなんて気にならない。むしろ、そこにさえ愛着が湧く──そんな関係を築けるなら、マセラティレヴァンテは間違いなく、あなたの人生に豊かさと高揚感を与えてくれるはずです。