マセラティ クアトロポルテのリセールは悪い?買取相場・残価率から見る賢い選び方とは

マセラティ クアトロポルテのリセールは悪い?買取相場・残価率から見る賢い選び方とは

マセラッティ公式画像:引用

マセラティ クアトロポルテって、やっぱりリセール悪いの?」
これは購入を考えた多くの人が一度は気にする疑問です。実際にネットを検索してみても、「マセラティはリセールが悪い」「すぐに価値が落ちるからやめておいたほうがいい」といった意見が多く並び、気持ちが揺らいでしまうのも無理はありません。

結論から言えば、マセラティ クアトロポルテのリセールは、メルセデス・ベンツSクラスやBMW 7シリーズといったライバルと比べても確かに弱い傾向があるのは事実です。実際、3年落ちでの残価率は30〜35%前後というデータもあり、新車価格からの下落率はかなり大きめ。ただ、それが「失敗」や「後悔」につながるかというと、必ずしもそうではないと私は考えています。

私自身、過去にマセラティを所有していた経験がありますが、たしかにリセールはよくありませんでした。けれど、あの独特のフィーリング、V6やV8エンジンの官能的なサウンド、そしてハンドメイドに近い内装の質感。数字には表れない“マセラティでしか得られない所有体験”というものは、想像以上に満足度が高く、「リセールの損失を上回る価値があった」と今でも感じています。

また、2023年末に発表された通り、クアトロポルテは現行モデルをもって生産終了となる可能性が濃厚とも言われています。これにより今後、中古市場では希少価値が生まれたり、想定外の価格変動が起こるかもしれません。今がまさに「手放すか」「買っておくか」を見極めるタイミングでもあるのです。

この記事では、「マセラティ クアトロポルテのリセールはなぜ悪いのか?」という疑問に対し、実際の買取相場や残価率、さらにはリセールに影響するオプションやグレードの違いなどを詳しく解説します。そのうえで、「損しないためにはどう乗るべきか」「それでも選ぶ価値はあるのか」といった視点から、マセラティを“後悔せずに楽しむ方法”についてもお伝えしていきます。

クアトロポルテを検討中の方や、すでに所有していて売却を考えている方にとって、この記事が判断の材料になれば幸いです。

この記事でわかること
・マセラティ クアトロポルテのリセールが悪いと言われる理由と実際のデータ
・生産終了やモデル変更がリセールに与える影響
・リセールが悪くても「後悔しない」ための考え方
・買取価格を上げるポイントや売却タイミングの見極め方
・マセラティ クアトロポルテを“損せず”楽しむための選び方と乗り方

マセラティ公式動画:引用

目次

マセラティ クアトロポルテのリセールが悪いと言われる理由とは?

マセラティ クアトロポルテのリセールが悪いと言われる理由とは?

マセラッティ公式画像:引用

「マセラティはリセールが悪い」という話を耳にしたことがある方も多いかもしれません。中でもクアトロポルテは、ブランドのフラッグシップモデルでありながら、国産高級車や他の欧州プレミアムセダンと比べて“価値が落ちやすい車”という印象が強く、購入をためらう理由にもなりがちです。

しかしこのリセールに関する評価は、単なる噂ではなく、ある程度の実態を伴っています。たとえば日本国内における買取市場やオークションデータを見ても、3年落ち・走行3万km前後のクアトロポルテは、新車価格のわずか30〜35%程度の査定額になることが珍しくありません。これはたとえば、同じような価格帯であるメルセデス・ベンツSクラスやBMW 7シリーズが45〜55%前後で取引されるのと比較すると、確かに“リセールが悪い”と言われるのも納得です。

私自身もかつて、クアトロポルテを中古で購入し、約3年後に売却した経験があります。走行距離はそこまで伸びていなかったにもかかわらず、下取り価格は想定よりかなり低く、「やっぱりマセラティのリセールは厳しいな」と実感しました。

その原因として考えられるのは、やはりブランドとしての市場流通の少なさと、買い手の限定性にあります。マセラティというブランドは確かに世界的には名門ですが、日本市場ではメルセデスやレクサスに比べて知名度がややマニアック。特にクアトロポルテのような大型セダンは中古市場でも需要が限られており、「欲しい人が限られる=買取相場が伸びない」という構図になりがちです。

また、リセールの悪さに拍車をかけているのが維持費や故障リスクの高さへのイメージです。欧州車、特にイタリア車にありがちな“修理費が高い”という先入観が強く、「中古で買うのは怖い」と感じる人が多いのもリセールを押し下げる一因になっています。

とはいえ、これらは一方で「リセールが悪い=中古価格がこなれている」というチャンスでもあります。後ほど詳しく触れますが、新車で1500万円以上するクアトロポルテが、数年落ちで半額以下、場合によっては300万円台で手に入ることもあり、「新車じゃなく中古を狙えば、かなりコスパよく乗れる」のもまた事実です。

リセールが悪いと言われる背景には、確かに根拠があります。ただし、それを“ネガティブな理由”として捉えるのか、“うまく使いこなす材料”と捉えるかで、クアトロポルテとの向き合い方は大きく変わってくるでしょう。

リセールが悪いと言われるのは本当?実際の残価率をチェック
→ データや相場の傾向から、残価率30%台の現実を紹介
マセラッティ全体に共通する「リセールの弱さ」の背景とは
→ ブランド力・ニッチ性・修理費・部品流通などを解説
クアトロポルテはなぜ他の輸入車より下取りが安いのか?
→ ベンツSクラス、7シリーズとの比較データを交えて考察
生産終了がリセールに与える影響は?今後の値動きの可能性
→ モデル廃止・切り替えタイミングとリセールとの関係
実は“売り時”によって損得が大きく変わる理由
→ 年式・走行距離・車検前後など「売るタイミング」が鍵になる

リセールが悪いと言われるのは本当?実際の残価率をチェック

「マセラティはリセールが悪い」という話を耳にしたことがある方も多いかもしれません。中でもクアトロポルテは、ブランドのフラッグシップモデルでありながら、国産高級車や他の欧州プレミアムセダンと比べて“価値が落ちやすい車”という印象が強く、購入をためらう理由にもなりがちです。

しかしこのリセールに関する評価は、単なる噂ではなく、ある程度の実態を伴っています。たとえば日本国内における買取市場やオークションデータを見ても、3年落ち・走行3万km前後のクアトロポルテは、新車価格のわずか30〜35%程度の査定額になることが珍しくありません。これはたとえば、同じような価格帯であるメルセデス・ベンツSクラスやBMW 7シリーズが45〜55%前後で取引されるのと比較すると、確かに“リセールが悪い”と言われるのも納得です。

私自身もかつて、クアトロポルテを中古で購入し、約3年後に売却した経験があります。走行距離はそこまで伸びていなかったにもかかわらず、下取り価格は想定よりかなり低く、「やっぱりマセラティのリセールは厳しいな」と実感しました。

その原因として考えられるのは、やはりブランドとしての市場流通の少なさと、買い手の限定性にあります。マセラティというブランドは確かに世界的には名門ですが、日本市場ではメルセデスやレクサスに比べて知名度がややマニアック。特にクアトロポルテのような大型セダンは中古市場でも需要が限られており、「欲しい人が限られる=買取相場が伸びない」という構図になりがちです。

また、リセールの悪さに拍車をかけているのが維持費や故障リスクの高さへのイメージです。欧州車、特にイタリア車にありがちな“修理費が高い”という先入観が強く、「中古で買うのは怖い」と感じる人が多いのもリセールを押し下げる一因になっています。

とはいえ、これらは一方で「リセールが悪い=中古価格がこなれている」というチャンスでもあります。後ほど詳しく触れますが、新車で1500万円以上するクアトロポルテが、数年落ちで半額以下、場合によっては300万円台で手に入ることもあり、「新車じゃなく中古を狙えば、かなりコスパよく乗れる」のもまた事実です。

リセールが悪いと言われる背景には、確かに根拠があります。ただし、それを“ネガティブな理由”として捉えるのか、“うまく使いこなす材料”と捉えるかで、クアトロポルテとの向き合い方は大きく変わってくるでしょう。

マセラティ全体に共通する「リセールの弱さ」の背景とは

クアトロポルテに限らず、「マセラティは全体的にリセールが弱い」という評価は、ブランド全体に共通する特徴でもあります。その理由は単純な人気の有無や価格帯だけではなく、マセラティというブランドの“立ち位置”や“構造的な背景”にも深く関係しています。

まず第一に挙げられるのが、ブランド認知の層の狭さです。マセラティは確かに名門イタリアブランドであり、レースの歴史や伝統を重んじた車作りで知られています。しかし、一般的な輸入車ユーザー層にとっては「名前は知っているけど買う選択肢に入らない車」であることが多く、ベンツやBMW、アウディのような“誰もが知る安心感”に比べると、かなりマニアックな存在になってしまっています。

これが中古市場では大きなネックになります。需要が限定的である以上、買取店側も「次に売れるまでに時間がかかるリスク」を見越して査定額を下げざるを得ません。特に、ボディサイズの大きいクアトロポルテやレヴァンテは、「欲しい人は欲しいけど、全体的な流通は少ない」というジレンマを抱えているのです。

加えて、イタリア車特有の整備性や信頼性に対する不安感もリセールに大きく影響しています。実際のところ、近年のマセラティは品質改善も進み、トラブルの頻度もだいぶ減っている印象を受けます。それでも「壊れやすい」「修理費が高い」「正規ディーラーが少ない」といったネガティブなイメージが根強く残っているのは事実です。

私自身も過去にギブリを所有していたとき、街の修理工場では対応できないトラブルがあり、結局ディーラーに頼らざるを得ず、予想以上の修理費がかかったことがありました。こうした経験談がネット上で多く語られていることも、リセールを押し下げる要因のひとつになっています。

もうひとつのポイントは、マセラティの販売戦略そのものにもあります。ここ数年、ギブリやレヴァンテなど比較的購入しやすいモデルを拡充してきましたが、これにより一部のモデルでは新車の値引き競争が起きやすくなったことがありました。新車が安く買える=中古車の価格が下がる、というのはよくある構図で、リセールにも確実に影響を及ぼします。

さらに、エンジン供給元の変化や電動化へのシフトによって、「今のマセラティを買うべきか、次の時代を待つべきか」といった買い控え心理も一定層に広がっており、中古価格の不安定さにつながっているようにも見受けられます。

つまり、マセラティ全体のリセールが弱い理由は、「人気がないから」ではなく、需要のニッチさ・整備体制・イメージ・戦略的な事情が複雑に絡み合っているのです。

これらを理解した上で「だからマセラティはやめたほうがいい」と感じる人もいれば、「それでもこの車にしかない価値がある」と感じる人もいるでしょう。重要なのは、“価格が下がる”という事実をしっかり理解したうえで、その車が自分にとってどれほどの満足感をもたらしてくれるのかを見極めることだと私は思います。

クアトロポルテはなぜ他の輸入車より下取りが安いのか?

マセラティ クアトロポルテのリセールに関して、「メルセデス・ベンツSクラスやBMW 7シリーズと比べても、なぜここまで下取り価格に差が出るのか?」という疑問を持つ方は多いと思います。いずれもフラッグシップセダンとしての立場、そして新車価格のレンジも近い。にもかかわらず、3年後・5年後の中古市場での評価には明らかな差がついています。

まず大きな理由として、販売台数と中古市場での流通量の違いが挙げられます。
ベンツやBMWは国内での販売実績が豊富で、一定数の中古車ニーズも見込めるため、買取業者も「買えば必ず捌ける」という安心感があります。とくにSクラスや7シリーズは法人需要やVIP送迎車としてのニーズも多く、常に安定した市場価値を保っています。

一方で、クアトロポルテは流通量が極端に少ない。新車の販売数が年間数百台レベルで、そもそも「欲しい人」の母数が限られているため、業者としても在庫リスクを抱える判断を慎重にせざるを得ません。結果として下取り価格が抑えられてしまうのです。

次に、ブランドの信頼性とアフターサポート体制の差も見逃せません。
メルセデスやBMWは、全国にディーラーや整備ネットワークが整っており、「購入後の維持がしやすい」という安心感が中古車としての付加価値にもなっています。
対して、マセラティは全国に正規ディーラーが限られており、都市部以外では整備・修理の対応力に不安が残ることも。こうした事情は、特に2台目・3台目のオーナーが中古で購入する際の大きな判断材料になり、結果的に中古車価格=下取り価格にも影響を及ぼします

さらに、マセラティ クアトロポルテはブランドとしての「資産価値の再販売性」が薄いのも要因です。たとえばSクラスは「乗っていれば一目置かれる」「仕事の信頼感につながる」という“社会的な価値”も含まれており、リセールにも反映されています。一方でマセラティは、“通好み”“趣味性が強い”という位置づけが強く、ビジネス用途や一般層には刺さりにくい。そういった実用性と社会性の差も、買取価格のギャップにつながっています。

そしてもう一点大事なのが、値落ちのスタート地点が高いことです。
新車で1500万円超のクアトロポルテですが、その価格には「ブランド税」とも言える希少性プレミアやカスタム内装のコストが含まれています。しかしそれらの価値は中古になると大きく目減りし、一般的な評価基準では価格がつけづらくなります。そのため、新車価格に比べてリセールは大きく落ち込む傾向が強いのです。

つまり、クアトロポルテが他の輸入車より下取りが安いのは、「人気がないから」だけではなく、流通量、アフターサービス、ブランド認知の方向性、そして市場での再販のしやすさなどが複雑に絡んでいる結果なのです。

それでもなお、あの独特の存在感や美しい内装、官能的なエンジンサウンドに惹かれる人は一定数います。そしてそういった人たちにとっては、リセールの数字以上に「所有する喜び」が勝っているのかもしれません。

生産終了がリセールに与える影響は?今後の値動きの可能性

近年、「マセラティ クアトロポルテが生産終了になる」というニュースが話題になりました。実際、2023年以降の発表では、マセラティは電動化戦略を加速させる中で、クアトロポルテの次期モデルを現行型で一旦終わらせる動きがあると報じられています。
ではこの“生産終了”という情報が、クアトロポルテのリセールにどう影響していくのでしょうか?

まず前提として、多くの車種において「生産終了=価値下落」となるケースが一般的です。モデルが廃止されると、メーカーからの部品供給体制が縮小したり、次期モデルが登場することで旧型の価値が相対的に落ちたりするためです。とくに国産車や量販モデルではこの傾向が強く、需要が減少すれば当然ながら中古市場での価格も下がっていきます。

ただし、マセラティ クアトロポルテのようなプレミアムかつ希少性の高いモデルに関しては、必ずしも一律ではありません。むしろ、生産終了によって「もう新車では買えない」というプレミアム感が生まれ、一部の層には“コレクターズアイテム”として再評価される可能性もあるのです。

実際、過去を振り返ると、マセラティのようなイタリア車や一部の輸入車では、生産終了後に中古価格が底を打ってから、じわじわと値上がりしていく例もあります。たとえばマセラティ グランツーリズモの初期型や、フェラーリとの共同開発時代のモデルなどは、一定のタイミングで価格が反転し、現在では再評価されてきている傾向があります。

特にクアトロポルテは、「これが最後のガソリンモデルになる可能性が高い」とも言われており、将来的には内燃機関のフラッグシップセダンとして価値を見直される可能性も十分にあります。電動化が進む中で、「やっぱり音のあるマセラティが一番良かった」と語られる日が来るかもしれません。

とはいえ、短期的なリセールには慎重になる必要があります。生産終了直後は、買取業者が相場を読みにくくなるため、査定価格が不安定になりがちです。また、在庫処分などで新車が値引きされると、それに引っ張られて中古価格が一時的に下落するリスクもあります。“売り時”を誤ると、想定以上に安く手放す羽目になることもあるため注意が必要です。

私自身の周囲でも、「今売るか、少し寝かせてから手放すか」で悩んでいるマセラティオーナーが何人かいます。彼らの共通点は、“相場の底”を見極めようとしていること。生産終了が確定したことで、むしろ今後価格が安定してくる可能性があると見て、しばらく様子を見るという判断も増えてきています。

結論としては、生産終了がすぐに価格上昇につながるとは限らないものの、中長期的に希少性が評価される余地がある、というのが私の考えです。現時点でのリセールだけを見るのではなく、1〜2年スパンでの動向にも目を向けておくことが、損をしないためのポイントになるでしょう。

実は“売り時”によって損得が大きく変わる理由

マセラティ クアトロポルテを所有していて、いざ「手放そう」と思ったとき、思っていたより安い査定額に驚いたという声は少なくありません。ですが、リセールの弱さが指摘されがちなこの車でも、“売り時”をうまく見極めれば、数十万円単位で差がつくことがあるのです。

まず意識しておきたいのは、車の価値が大きく変動するポイントがいくつか存在するということ。代表的なのが「車検のタイミング」「年式が切り替わる時期」「モデルチェンジや生産終了の発表」などです。
特に輸入車は、車検を迎えるタイミングで買い取り価格がぐっと下がる傾向にあります。業者側としては車検整備の必要性や費用を織り込んだうえで査定を出すため、売却するなら“車検前”が基本と考えた方が良いでしょう。

また、年式が変わる「1月〜3月」前後も、査定額に微妙な影響を与える要素です。たとえば12月登録の車両と翌年1月登録の車両では、わずか1か月の差でも“1年分の価値差”がつけられることがあります。こうしたタイミングを意識せずに売ってしまうと、不要な価格差が生まれてしまうのです。

さらに、マセラティのようなプレミアムカーの場合、モデルチェンジや特別仕様の発表などに伴う市場心理の変化も価格に影響を与えます。新しいモデルが出ると、「今の型は古くなる」と見なされやすくなり、中古車の価値が下がる傾向があります。とくにマセラティはフルモデルチェンジのスパンが長いため、情報が出始めた段階で動くのがベストです。

私が以前、クアトロポルテを売却した際も、まさにこの“タイミングの妙”で損をした経験があります。車検を1か月後に控えていた時期で、あえて通してから売ろうと思っていたのですが、査定額が思ったより伸びず、結果的に通す前に売っていたほうが5〜10万円は高く売れたという結果に。こういった「知っていれば回避できた損」は意外と多いものです。

さらに見落とされがちなのが、季節や市場需給の変動です。たとえば春先や秋口は、新生活や買い替え需要が重なるため、市場に活気があり高く売れやすい傾向があります。逆に真夏や年末年始は動きが鈍く、査定も渋めになる傾向があるため、売却時期を1〜2か月ずらすだけで査定額が変動することもあります。

そしてもう一つ大事なのは、一括査定など複数社の見積もりを必ず取ること。マセラティのような車は専門性が高く、輸入車を得意とする買取業者でないと正しく評価されないことがあります。特にクアトロポルテは、年式・グレード・ボディカラー・内装色・ホイールの種類などで評価が大きくブレるため、どの業者に査定を依頼するかも“売り時”と同じくらい重要なのです。

まとめると、「マセラティはリセールが悪いからいつ売っても同じ」と思ってしまうのは早計で、“売るタイミング”と“売る相手”によっては驚くほど損得が分かれるというのが現実です。これから手放すことを考えているなら、車検・年式・季節・市場動向などを意識して、戦略的に動くことが、後悔のない取引につながると言えるでしょう。

それでもマセラティ クアトロポルテを選ぶべき人とは?

それでもマセラティ クアトロポルテを選ぶべき人とは?

マセラッティ公式画像:引用

ここまで、マセラティ クアトロポルテのリセールがなぜ弱いのか、その背景やデータをもとにお伝えしてきました。「値落ちしやすい」「中古での需要が限られている」「維持費も高い」――そういった事実は確かにあります。

しかし、それでもなおクアトロポルテを「選ぶ価値がある」と感じる人が一定数いるのも事実です。
その理由は、ごく単純なスペック比較や損得勘定だけでは語れない、“マセラティにしかない世界観”や“所有すること自体の満足感”にあります。

例えば、街中で見かけることがほとんどない独自の存在感。エンジンをかけた瞬間に響くイタリア車特有のサウンド。そして、ドアを開けたときに感じる上質なレザーの香り。どれもが日常を非日常に変えてくれる要素です。

「人と同じクルマに乗りたくない」「乗っている時間そのものに価値を感じたい」「多少リセールが悪くても、今このクルマと過ごせることに意味がある」――そう感じられる人であれば、クアトロポルテは間違いなく“買い”の1台です。

ここからは、そんなマセラティ クアトロポルテを“損せず・後悔せず”に楽しむための視点として、購入スタイルや選び方、リセールを少しでも意識した装備選定まで、具体的なアドバイスをお届けしていきます。

リセールよりも“ブランド体験”に価値を感じる人へ
→ マセラッティの所有体験・走行フィールの魅力を語る
中古車で買えばリセールの弱さを逆に味方にできる?
→ 落ちた価格で「美味しい買い方」を解説(例:600万→200万台)
買取価格を少しでも上げるコツとは?オプション・内装などの影響
→ 色・内装・ホイール・マフラーなどで差が出るポイント
マセラッティを手放すならどこが高く買ってくれる?業者選びのコツ
→ 外車専門業者・輸入車買取の強い店を使うべき理由
マセラッティクアトロポルテは“買い”なのか?冷静な判断ポイント
→ 損得だけでなく、自分の価値観に合うかどうかを整理する

リセールよりも“ブランド体験”に価値を感じる人へ

クルマ選びにおいて、価格やリセールバリューが重要な指標になるのは確かです。けれども、それだけで選ぶべきではないクルマが、この世には存在します。マセラティ クアトロポルテは、まさにその典型的な一台です。
なぜなら、このクルマが与えてくれるのは、「移動手段」ではなく、「体験」そのものだからです。

マセラティというブランドには、独特の色気があります。ドイツ車のような理詰めの完成度とは違い、少しクセがありながらも、情熱と職人技が宿るラテン車らしさが魅力の中心にあります。たとえばエンジンをかけた瞬間に響く、乾いた排気音。何でもない街角を曲がるときの、しなやかで上質なハンドリングフィール。
こうした要素は、スペック表には決して現れません。しかし、オーナーになって初めてわかる「所有してよかった」と思える体験がそこにあります。

私自身、国産車や他の輸入車もいくつか乗ってきましたが、マセラティには他にない“心を動かされる瞬間”があると感じました。エンジンをかけたときの鼓動感、外からの視線、所有しているという優越感。これはレクサスやアウディでは得られなかった感覚です。
もちろん、それには“クセ”や“注意点”もセットでついてきます。ですが、それも含めて“味”だと思える人には、この車の本当の価値が見えてくるはずです。

特にクアトロポルテは、他のマセラティモデルと比べてもラグジュアリーとスポーツ性のバランスが絶妙で、ドライバーズカーとしての魅力と、後席の快適性も両立されています。つまり、運転する楽しさと、同乗者へのおもてなし、その両方を叶えることができる“オーナードリブン”のラグジュアリーカーです。

だからこそ、「リセールが悪い」「維持費がかかる」といった現実的な指標をいったん横に置き、「今、このクルマと過ごす時間に意味を感じたい」と思える人にとっては、これほど豊かな選択肢はありません。
たとえば週末のドライブだけでもいい。年に数回しか乗らなくても構わない。むしろそうした“贅沢な無駄”にこそ、この車の価値が詰まっているとさえ言えるでしょう。

リセールを重視する人にはおすすめしづらいクルマです。しかし、「カーライフ=資産運用」ではなく、「カーライフ=人生を彩る時間」だと考える人にとっては、クアトロポルテはきっと、価格以上の価値をもたらしてくれるはずです。

中古車で買えばリセールの弱さを逆に味方にできる?

マセラティ クアトロポルテは「リセールが悪い」「値落ちが激しい」というイメージがつきまといますが、それは裏を返せば、「中古で買えば非常に割安で手に入るクルマ」ということでもあります。実際に中古車市場をのぞいてみると、驚くような掘り出し物に出会えることもあるのが、クアトロポルテの面白さです。

例えば、新車価格が1500万円を超えるような上位グレードのクアトロポルテでも、年式や走行距離によっては300万円〜500万円台で購入できる個体が多数あります。これだけの価格差が生まれると、たとえ将来の売却時にそれほど高値がつかなくても、「最初から安く買っている」分、実質的な損失はむしろ小さくなるケースもあります。

私の知人に、走行2万kmのクアトロポルテ(グランルッソ)を450万円で購入した方がいます。内外装の状態も非常によく、ディーラー整備記録付きの良質車。維持費はある程度かかるものの、「この価格でこのクラスのクルマに乗れるなら、多少のリスクも受け入れられる」と語っていたのが印象的でした。
まさに、リセールが弱いからこそ“買い得感が際立つ”という典型例だと思います。

しかも、クアトロポルテはモデルライフが長く、大きな見た目の変更が少ないため、年式の古さが見た目に出にくいのもポイントです。10年前のモデルでも、ボディデザインや内装の雰囲気がしっかりしていれば、街中での存在感は今でも十分。これはメルセデスやBMWのようにデザイン更新が頻繁なブランドと比べて、“古さが目立ちにくい”という実利的なメリットでもあります。

さらに言えば、中古車を選ぶ際に「最初から価値が落ちきっている」個体を選ぶことで、将来的に値下がりリスクがかなり小さくなるという点も見逃せません。300万円台のクアトロポルテであれば、よほどコンディションを悪化させない限り、数年後でも200万円前後での売却が見込める場合もあり、新車よりも価格の振れ幅が小さいぶん“出口戦略”が立てやすいのです。

ただし、中古で購入する際にはいくつか注意点もあります。前オーナーの整備履歴、正規ディーラー車かどうか、オプションや内装の状態、足回りや電装系のトラブル歴など、確認すべきポイントは多岐にわたります。特にマセラティはパーツが高額になるため、購入時に“初期コストを抑えても、後で修理費がかかる”という落とし穴には注意が必要です。

とはいえ、しっかりと整備されてきた個体を選べば、本来の価値以上の体験を、破格のコストで得られるというのが中古のクアトロポルテ最大の魅力です。リセールという「売る時」の弱さを、「買う時」のメリットに変えられるかどうかは、まさに視点次第。賢い選択をすれば、この高級セダンは驚くほど身近な存在になります。

買取価格を少しでも上げるコツとは?オプション・内装などの影響

マセラティ クアトロポルテを手放す際、「少しでも高く売りたい」と考えるのは当然のこと。リセールが弱いと言われがちなマセラティですが、実はちょっとした工夫や仕様の違いで買取価格が大きく変わるケースがあります。ここでは、査定額を少しでも上げるために意識すべきポイントをお伝えします。

まず押さえておきたいのが、**装備やオプションによる“見た目の差別化”**です。たとえば、純正の大径ホイール(20インチ以上)、赤やタンカラーの高級レザーシート、アルカンターラルーフライナー、ピアノブラックやカーボン調のインテリアトリムなどは、査定時にプラス評価されやすい傾向があります。
特にクアトロポルテのようなラグジュアリーセダンは、装備の豪華さやデザイン性が購入層の決定打になることも多いため、単純な“年式・走行距離”だけでは測れない価値があるのです。

次に、内外装のコンディション管理も非常に重要です。高級車であるほど、査定時に重視されるのが“清潔感”と“手入れの有無”。革シートのひび割れや擦れ、ナビ画面の曇り、ステアリングのテカリ、ダッシュボードの日焼けなど、細かい部分の劣化がそのまま価格に響きやすいという特性があります。

実際に査定現場でも「この車は前のオーナーが丁寧に扱っていたことがわかる」と感じてもらえると、同じ条件の車両と比べて数万円~十万円単位でプラス評価されることも。普段から洗車やコーティング、内装クリーニングを怠らずにいることで、結果的に売却時に差が出るのです。

また、定期的なディーラー点検記録の有無も重要です。正規ディーラーでの整備履歴がしっかり残っている車両は、買取業者側から見て「安心して再販できる」という材料になります。とくにイタリア車のような繊細な輸入車は、整備記録の“信用度”がそのまま価格に影響します。整備記録簿や保証書、交換部品の明細などは、売却時に必ず提示できるように保管しておきましょう。

さらに、人気カラーや仕様を把握しておくことも地味に効いてきます。たとえば外装は「ネロ(ブラック系)」「ビアンコ(ホワイト系)」「グリジオ(グレー系)」などの定番カラーが安定して人気。内装はブラックやタン系が無難ですが、あまりに派手なカラーや特殊仕様だと買い手を選び、買取店側も“流通しづらい車”として査定を抑えがちになります。

私自身、クアトロポルテを売却した際、査定額に差がついた要因の一つが「内装カラーの選択」でした。ブラックレザー×カーボントリムという構成が評価され、他社よりも約15万円高い見積もりを提示してくれた業者もありました。こうした**“装備や仕上がりの好み”が一致する買い手を想定する視点**は、実は非常に大切なのです。

最後に、買取のタイミングで複数社に査定を取ることもお忘れなく。輸入車に強い業者、マセラティの再販ルートを持つ専門店、海外輸出にも対応する会社など、それぞれで評価基準が異なります。査定1社のみでは、その車の“本来の価値”を引き出せない可能性が高くなります。

まとめると、クアトロポルテの買取価格を少しでも上げるには、「見た目の印象管理」「記録の整備」「売り方の工夫」がカギになります。リセールが弱いと言われるマセラティでも、こうしたポイントを押さえておくことで、“予想より高く売れる”結果につながることも十分にありえるのです。

マセラティを手放すならどこが高く買ってくれる?業者選びのコツ

マセラティ クアトロポルテを手放す際、「どこで売れば一番高く買ってくれるのか?」というのは非常に重要なポイントです。なぜなら、同じ車でも売却先によって査定額に数十万円の差がつくことが珍しくないからです。特にマセラティのようなニッチで趣味性の高い輸入車は、売り先を間違えると本来の価値が正しく評価されず、大きく損をする可能性もあります。

まず結論から言えば、マセラティのような車を売る場合には、一般的な大手買取チェーン一択ではなく、“輸入車専門店”や“高級車に強い買取業者”を含めた複数査定が必須です。

理由は明確で、マセラティに精通していない業者では、年式やグレード、装備の内容が正確に評価されにくいからです。たとえば、クアトロポルテの中でも「グランスポーツ」と「グランルッソ」では性格が違い、内装の仕様やホイールの違いだけで、評価が10〜20万円ほど動くこともあります。ところが、こうした差を理解できない業者にとっては「年式・走行距離だけで査定する」対象に過ぎず、本来の価値を拾い上げてくれないのです。

実際、私の知人がクアトロポルテの売却を検討した際、A社では480万円、B社では510万円、C社(輸入車専門)は540万円という査定が提示されました。
装備やメンテナンス履歴はすべて同じ。にもかかわらず、60万円もの差が生まれたのは、**「売り先の知識と販売ルートの違い」**が大きく影響しているからです。

特におすすめなのは、以下のような売却ルートです。

  • 輸入車専門の買取業者(外車王、ユーポスインポート、カーセブン輸入車館など)
     → マセラティに強く、装備や内装仕様の価値を正確に判断してくれる可能性が高いです。
  • マセラティ正規ディーラーの下取り
     → 意外かもしれませんが、次の車をマセラティで乗り換える場合は、下取り査定を強化してくれるキャンペーンなどもあり、条件次第では高額査定になることもあります。
  • 委託販売をしている輸入車専門店
     → 販売価格から手数料を引いた額がオーナーに還元される仕組みで、急がない場合には相場以上の価格で売れることも。ただし時間はかかります。

加えて、最近ではオンライン一括査定サイトでも“高級車・輸入車専門枠”に特化したサービスが増えてきました。こうしたサービスを通じて相見積もりを取り、値段交渉をすることが、高く売るうえでの大前提です。

もうひとつ大事なのが、“どのタイミングで売るか”です。たとえば決算期(2〜3月、8〜9月)やボーナス前(6〜7月、11月)は買取価格が上がりやすく、業者側も仕入れに積極的になる傾向があります。クアトロポルテのような高額車はとくに在庫リスクを嫌うため、「確実に売れる」と見込まれる時期には査定額にプラスが出やすいのです。

つまり、マセラティを高く売るには「どこで・いつ・誰に」売るかがカギになります。売却の手間を惜しまず、複数の買取業者としっかり比較することで、リセールが弱いと言われる車でも“納得のいく価格”に近づけることは十分に可能です。

マセラティ クアトロポルテは“買い”なのか?冷静な判断ポイント

ここまで、マセラティ クアトロポルテのリセールの実態や中古価格、売却時の工夫などを詳しく見てきました。では最終的に、「このクルマは“買い”なのか?」という問いに、どのように答えればよいのでしょうか。

結論から言えば、**クアトロポルテは“合理性より感性で選ぶべきクルマ”**です。損得勘定で見れば、リセールの弱さや維持費の高さが目につくのは事実ですし、そこを重視する人にとっては不向きかもしれません。しかし、その一方で、“この車でしか味わえない世界”があるのも確かです。

マセラティはスペックや価格表では語れない部分に本当の魅力が詰まっており、それは所有してはじめて実感できるものです。たとえば、日常の通勤や送迎でふと耳にするエンジン音、街中でふと見られる視線、自分だけが知っている上質な室内空間。こういった瞬間の積み重ねが、「この車を選んでよかった」という満足感につながっていくのです。

だからこそ、クアトロポルテを“買い”と判断できる人には、いくつかの共通点があります。

ひとつは、車を資産ではなく、ライフスタイルの一部として楽しめること。クルマに求めるのが「損をしないこと」ではなく、「人生を豊かにすること」だと感じている人にとって、マセラティはむしろ非常にコストパフォーマンスの良い選択肢です。

また、**多少の不便やコストを“愛せるかどうか”**も重要な視点です。輸入車全般に言えることですが、トラブルやパーツ代など、日本車とは違った“クセ”があります。これを面倒と捉えるか、それも含めて「クルマと付き合う楽しさ」と受け入れられるかが、満足度を大きく左右します。

さらに、中古で賢く買い、出口戦略をある程度見据えていること。今は新車よりも中古の方が圧倒的にコストメリットがあり、状態の良い個体を適正価格で買うことで、将来的なリセールの落差を抑えることも可能です。中古なら“買い時”と“売り時”を戦略的に選びやすく、クアトロポルテの持つ課題をかなり軽減できます。

そして最後に、**自分がその車を“本当に好きかどうか”**というシンプルな気持ちが最も大切です。他人の意見や口コミに惑わされず、「それでも自分はこれに乗りたい」と思えるか。リセールが悪くても、見た目や音、ブランドの哲学に惹かれる――そう感じたなら、それが答えです。

合理性ばかりを求める人にとっては、クアトロポルテは“非効率”な選択かもしれません。けれど、クルマを「感性の選択肢」として捉えられる人にとっては、マセラティというブランドは、何にも代えがたい特別な体験をもたらしてくれる存在です。

まとめ:マセラティ クアトロポルテを選ぶなら、“価値のものさし”を変えるべき

マセラティ クアトロポルテは、リセールバリューだけを見れば「おすすめしにくい車」と言えるかもしれません。
実際、他の欧州プレミアムセダンと比べても値落ちが早く、買取相場では厳しい評価を受けることもあります。維持費の高さや整備性の不安もあり、手放すタイミングによっては思ったような価格にならないことも珍しくありません。

しかし、その「リセールの弱さ」は、裏を返せば“コストを抑えて憧れの1台に手が届く”チャンスでもあります。中古市場では、数年落ちのクアトロポルテが新車の半額以下で流通しており、上質な個体を見極めて選べば、手の届く価格で最高峰のイタリアンラグジュアリーを体感することができるのです。

さらに言えば、マセラティの真価は数字には現れません。エンジンの音、滑るような走り、イタリア車ならではの美意識にあふれたデザイン。
それは単なる移動手段ではなく、“心を動かす存在”です。
その感動を知ってしまえば、少しくらいの維持費や売却時の損失は「必要なコスト」として受け入れられるようになります。

もちろん、誰にでもおすすめできる車ではありません。リセールの高さや燃費の良さ、安全性などを第一に考える方にとっては、別の選択肢のほうが合理的でしょう。
ですが、「他人とは違う車に乗りたい」「乗ること自体を楽しみたい」「毎日がちょっとだけ特別になるような体験が欲しい」――そんな想いを持つ方にとって、クアトロポルテは間違いなく“買い”の1台です。

大切なのは、損得だけでなく、「自分にとって何が一番価値があるのか」という“ものさし”を持つこと。
マセラティ クアトロポルテは、その“価値の基準”を少し変えてくれる力を持った車です。
今、気になっているなら、ぜひ一度、実車に触れてみてください。きっと数字では計れない魅力に、あなた自身が気づくはずです。

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