トヨタ公式画像:引用
ランドクルーザーを買おうとしたとき、必ず直面するのが「ガソリンにするか?ディーゼルにするか?」という選択です。価格や燃費、維持費、走行性能、リセールなど、気になるポイントは多く、どっちが正解なのか迷う人も多いはずです。
結論から言えば、「どちらが正しい」というよりも「あなたの使い方に合っているかどうか」がすべてです。
たとえば、長距離を走る人にはディーゼルがコスパ抜群。一方で、街中中心に使う人には静かで扱いやすいガソリンモデルの方が合っているかもしれません。
私自身も以前、プラドやランクル200を何度か所有し、ガソリン・ディーゼル両方の特性を体感してきました。
その中で感じたのは、スペックやネットの評判だけでは本当の良し悪しは見えないということです。
この記事では、ランクルのガソリンとディーゼルそれぞれの特徴を多角的に比較しつつ、
「どういう人にはどちらが合うのか」「後悔しない選び方のコツは何か?」を、実体験も交えて丁寧に解説します。
これを読めば、あなたが求めているランクル像がどちらなのかが明確になり、購入後の後悔をグッと減らせるはずです。
この記事でわかること
・ランクルのガソリン車とディーゼル車の基本的な違い
・それぞれのメリット・デメリット(燃費・価格・加速感・音など)
・用途・ライフスタイル別におすすめの選び方
・リセールや維持費の違いから見たお得度の差
・失敗しないために購入前に確認すべきポイント
ランクルはガソリンとディーゼルどっちがいい?5つの視点から比較解説

トヨタ公式画像:引用
ランドクルーザーの購入を検討するとき、多くの人が「ガソリンとディーゼル、どっちがいいんだろう?」という疑問にぶつかります。車両価格や燃費はもちろん、走りの質感や維持費、将来的なリセールまで含めて考えると、迷うのも当然です。
ネット上にはスペック比較や評論家のレビューがあふれていますが、実際のところ「どっちが自分に合うか」は、数字だけでは判断できません。
筆者自身、過去にプラドのガソリンとディーゼル両方を所有し、街乗りから長距離、高速・林道まで幅広く使ってきた経験がありますが、**“使い方によって全く評価が変わる”**と痛感しています。
この記事では、「価格・燃費・走り・静粛性・リセール」という5つの実用ポイントをもとに、“机上の比較”ではなく“リアルな視点”からガソリンとディーゼルを比較していきます。
ランクルに乗る目的やライフスタイルによって、「正解」は変わります。
ここからのパートでは、後悔しないために知っておくべきポイントを一つずつ丁寧に解説していきます。
・価格と維持費の違い|購入時・ランニングコストはどちらが得?
→車両価格・税金・燃費・軽油とガソリンの価格差など
・燃費と経済性で比較|ディーゼルはどこまでお得なのか?
→実燃費・満タンコスト・長距離走行における差など
・走行性能・加速の違い|トルク重視vsスムーズさ
→加速フィール、ターボ感、重さとのバランス、エンジン特性
・音・振動・静粛性はどっちが快適?
→エンジン音、アイドリング、車内の快適さの違い
・リセールバリューと将来性|どちらが資産価値が高い?
→国内外の需要、ディーゼル規制、5年後の売却想定
価格と維持費の違い|購入時・ランニングコストはどちらが得?
まず気になるのは、ガソリンとディーゼルでどれくらい“お金”が変わってくるのか、という点ですよね。
ランドクルーザー250やプラドを例にすると、同グレード同装備で比較した場合、ディーゼルはガソリンよりも約30〜50万円高い傾向があります。
これはディーゼルエンジンの構造が複雑で製造コストが高く、排ガス規制に対応するための装置(DPFや尿素SCR)なども搭載されているためです。
では「高いから損なのか?」というと、そう単純な話ではありません。
ディーゼルの本領は**“乗ってから”のコストパフォーマンスにあります。**
▷ 燃料代と燃費の差
- ディーゼルは軽油、ガソリンモデルはレギュラー(またはハイオク)
- 軽油は2024年現在、1Lあたり約20円以上安い
- 実燃費:ディーゼルが9〜12km/L前後、ガソリンは6〜9km/L前後
つまり、年間1万km以上走るなら、ガソリンと比べて燃料代が2〜5万円ほど安く済むこともあります。
これが数年単位で積み重なると、初期の価格差は十分に回収できる計算になります。
▷ 維持費とメンテナンスの違い
一方で、ディーゼルはAdBlue(尿素水)の補充やDPF清掃といった独自のメンテナンス項目が増えます。
ガソリンよりオイル交換サイクルも短く、ディーゼルの方が若干維持費はかかる傾向があるのも事実。
しかし、年間走行距離が多い人や高速メインの使い方をしている人なら、ディーゼルの燃費メリットが維持費の増加を上回るケースも多いです。
逆に、街乗り中心で走行距離が少ない人は、メンテコストだけが目立ってしまう場合も。
価格面での「お得さ」は、“どれだけ距離を走るか”が最大の判断基準になります。
ディーゼル=必ずしも経済的というわけではなく、自分の使い方に対して“回収できる燃費差があるか”を冷静に見極めることが重要です。
燃費と経済性で比較|ディーゼルはどこまでお得なのか?
ランクルの購入を検討するとき、「維持費が高そう」「燃費悪そう」という不安は誰しも感じると思います。
実際にガソリンとディーゼルを比較すると、ランニングコストには明確な違いが出てきますが、それは使い方によって「お得」にも「無駄」にもなり得るのがポイントです。
まず燃費について、公式なカタログ値では、
- ランクル250(ディーゼル):約11.0km/L
- ランクル250(ガソリン):約9.0km/L
とされていますが、これは理想的な条件での数値。
実際の街乗りでは、ディーゼルが8〜10km/L、ガソリンが6〜8km/L程度という声が多く、長距離や高速道路ではさらに差が広がる傾向にあります。
では、具体的に「どれくらい得なのか?」をシンプルな試算で見てみましょう。
✅ 年間1万km走行した場合の燃料コスト比較(2024年平均価格)
ディーゼル | ガソリン | |
---|---|---|
燃費(km/L) | 10km/L | 7km/L |
必要燃料(L) | 1,000L | 約1,429L |
単価(円/L) | 約140円 | 約165円 |
年間燃料費 | 140,000円 | 約235,785円 |
その差、およそ10万円近く/年。
もちろんこれはざっくりとしたモデルケースですが、年間走行距離が多ければ多いほどこの差は広がっていきます。
仮に5年で5万km乗るなら、単純計算でも約50万円前後の差が出る可能性もあるというわけです。
給油頻度と燃料単価もポイント
ディーゼルはトルクが太いため、低回転でも力強く走れるという特性があります。
このため、同じ走行距離を走る場合でもエンジンにかかる負荷が少なく、燃費の安定性が高いのがメリット。
また、軽油は地方でも都市部でも比較的安定して価格が推移しており、急激な高騰が起こりづらい点も経済的に有利です。
一方、ガソリン車は軽快な加速感や静粛性に優れますが、信号の多い市街地では燃費の落ち込みが顕著です。
短距離の繰り返しではどうしてもリッター6kmを下回ることもあり、都心ユーザーにとっては「燃費が悪い」と感じやすい場面もあります。
経済性=“単純な安さ”ではない
ここで一つ補足しておきたいのが、「経済性」とは“燃費がいい=お得”という単純な話ではないということ。
実際には以下のような複数の要素が絡んできます:
- 軽油とガソリンの価格差(地域差あり)
- 年間走行距離と燃料使用量
- メンテナンス費用(オイル交換・尿素補充など)
- 保険・税金・車検時の整備コスト
- 将来のリセール価格による「回収可能性」
これらを**“トータルで考えて初めて”ディーゼルが得かどうかが判断できる**のです。
燃費や燃料費という面だけを見ても、ランクル250のディーゼルはかなり優秀です。
とくに年間1万km以上走るユーザーや、月1〜2回以上の遠出・高速利用をする人にとっては、数年乗るだけで価格差を回収できるポテンシャルがあるといえます。
逆に、週末の買い物メインで月500kmも走らないようなライトユーザーであれば、ガソリン車の方が燃費差よりも静粛性・扱いやすさのメリットが上回るケースも。
経済性という言葉の裏には、「自分に合った燃費性能」があるということ。
そこに気づければ、後悔のない選択ができるはずです。
走行性能・加速の違い|トルク重視vsスムーズさ
車に乗るうえで、「どう走るか」は意外と満足度に直結するポイントです。特にランドクルーザーのような大型SUVにとっては、加速感・操作性・パワー感の違いが運転の印象を大きく左右します。
ガソリンとディーゼル、同じランクルでも「走りの質」はまったく異なります。
ここでは、それぞれのエンジンが持つキャラクターと、使うシーンでの印象の違いを、筆者の実体験を交えて解説していきます。
✅ ディーゼルの特徴:トルクで“押し出す”走り
ディーゼルエンジンの最大の特徴は、低回転から力強いトルクが発生することです。
ランクル250に搭載される2.8L直列4気筒ディーゼルターボは、最大トルク500Nmを発生し、発進時や登坂時に驚くほどスムーズに車体を押し出します。
例えば信号からのスタートや、荷物を積んでの発進でも、「グッ」と前に出る感覚があり、重たい車体を感じさせないのが魅力です。
また、オフロードや悪路では、このトルク特性が大きなアドバンテージになります。
ただし、回転数を上げていくと意外と加速が伸びてこないのがディーゼルの特性でもあり、「キビキビ感」や「高揚感」を求める人には物足りなく感じるかもしれません。
✅ ガソリンの特徴:回して楽しむ“伸びやか”な走り
一方で、ガソリンエンジンはアクセルに対するレスポンスが良く、回転に合わせて自然に速度が伸びていくフィーリングが持ち味です。
ランクル250のガソリンモデル(2.7Lまたは3.5Lターボなど)は、走り出しこそディーゼルほどの押し出し感はないものの、高速合流や坂道での再加速ではスムーズに伸びる感覚があります。
筆者がランクル200のガソリンV8を所有していたときも、都市部での合流や高速巡航では「静かでパワフル」「スーッと加速していく感じが気持ち良い」と感じる場面が多く、ストレスを感じにくい走り心地が魅力でした。
✅ 日常使いでは“好み”が分かれるポイント
- 市街地・低速メインならディーゼルのトルク感が心地良い
- 高速・合流・長距離ならガソリンのスムーズな伸びが快適
このように、走りの質はどちらが優れているというよりも「どんなシーンで使うか」「どういう走りを好むか」によって評価が分かれます。
たとえばアウトドアで山道を登る、トレーラーを牽引するなど、“パワーが必要な環境”ではディーゼルが圧倒的に頼もしい存在に。
逆に、街中を軽やかに移動したい人にとっては、ガソリンの軽快感や静かさが“快適さ”につながるはずです。
加速感や走行フィールは、燃費以上に「感覚的な満足度」に影響を与える要素です。
「どっちの走りが気持ちいいと感じるか?」という視点で考えると、後悔のない選択がしやすくなります。
- トルク感や実用性を重視する人にはディーゼル
- 快適な加速や高回転域の伸びを求める人にはガソリン
試乗の際には、ぜひ“エンジン音の質”や“アクセルの反応”にも注目して、違いを体感してみてください。
紙のスペックでは語りきれない“走りの感性”が、実はあなたにとって一番大事なポイントかもしれません。
音・振動・静粛性はどっちが快適?
ランドクルーザーのような大柄なSUVにおいて、走行性能やパワーと並んで意外と大切なのが「快適性」、なかでも**“音”や“振動”の質**です。
特にランクルは、日常の買い物から高速移動、アウトドアや長距離旅行まで幅広く使われるため、「車内での心地よさ」は選ぶうえで見過ごせないポイントになります。
では、ガソリンとディーゼルではどれほど違いがあるのでしょうか?
ここでは、私自身の体験や実際のユーザーの声も交えながら、静粛性と快適性の違いをわかりやすく整理します。
✅ ディーゼルの印象:エンジン音は大きめ、でも“慣れ”もある
ディーゼル車の特徴としてよく挙げられるのが、「アイドリング音がカラカラとうるさい」「走行中の音が響く」といったものです。
確かに、ランクル250のディーゼルもエンジン始動時にはガソリン車と比べて明確にディーゼルらしい重低音が耳に残ります。
特に発進時や低速走行中は、「ディーゼルに乗ってるな」と感じる人は多いでしょう。
ただし、最近のトヨタのディーゼルエンジンは非常に静粛性が高く、昔のディーゼルに比べて格段に音も振動もマイルドになっています。
エンジンルームの遮音材、車内のシール構造もしっかりしていて、「走り出してしまえば気にならない」という声も増えてきました。
また、高速巡航時はエンジン回転数も落ちるため、意外なほど静かに感じるというのも実際に乗った人の評価です。
✅ ガソリンの印象:やはり“静かさ”で一歩リード
一方でガソリン車は、始動時から走行中まで、全体的に音が静かで滑らかです。
振動も少なく、車内での会話や音楽を邪魔しないレベルの快適性があります。
ランクルのガソリンエンジンはアクセルの踏み込みに対してもスムーズに回転が上がり、そのときの**エンジン音の質感も“品がある”**という印象。
特に家族利用や小さな子どもを乗せる人にとっては、この静かさは非常に大きなメリットになるでしょう。
街中でのストップ&ゴーの頻度が多い人、車内空間を快適に保ちたい人にとっては、ガソリン車の静粛性の高さは満足度に直結します。
✅ “音”や“振動”をどう感じるかは人それぞれ
ここで重要なのは、音に対する感覚は人によって大きく違うという点です。
- 「ディーゼルのエンジン音はメカっぽくてむしろ好き」という人もいれば、
- 「とにかく静かなクルマじゃないと疲れる」という人もいます。
筆者自身は、ディーゼルの「グルッ」とした低音に“頼もしさ”を感じるタイプですが、
妻は「ガソリンの方が上品で気分が落ち着く」と話していたこともあり、家族全体の感覚も考慮すべきだと実感しました。
静かさを追求するなら、やはりガソリン車の方が一歩リードしています。
特に街乗りや通勤・送迎など“日常利用がメイン”であれば、静かな室内空間は毎日の快適性を確実に高めてくれます。
一方で、「音はうるさいからダメ」というよりも、「車らしい音がある方が運転が楽しい」と感じる人には、ディーゼルの重厚なサウンドは逆に魅力に映るはずです。
どちらを“快適”と感じるかは、あなたの価値観とライフスタイル次第。
後悔しないためにも、必ず実車に試乗して、あなたの耳でその違いを確かめてみてください。
リセールバリューと将来性|どちらが資産価値が高い?
ランドクルーザーを購入するとき、意外と見落とされがちなのが「手放すときの価値」——つまりリセールバリューです。
車両価格が高いランクルだからこそ、将来的にいくらで売れるかによって、**実質的なコスト(=減価)**は大きく変わってきます。
では、ガソリンとディーゼルではどちらがリセールが良いのか?
それは、車種や市場タイミングによって違いはあるものの、**現時点では“ディーゼルがやや有利”**というのが筆者の結論です。
✅ ランクルのディーゼルは海外需要が根強い
まず押さえておきたいのは、ディーゼルモデルが海外で非常に人気が高いという点です。
中東、アフリカ、東南アジアなどでは、燃費と耐久性に優れたトヨタのディーゼルSUVが“実用車の王様”として高く評価されており、
日本からの輸出台数もかなり多くなっています。
そのため、国内で手放しても**「輸出前提」の買取業者が高値をつける傾向がある**のがディーゼルの強みです。
実際、筆者の知人は5年乗ったランクルプラド(ディーゼル)を購入時の70%以上の価格で売却できており、「トータルで見たらかなり安く乗れた」と話していました。
✅ ガソリンは国内需要が中心。ただし人気グレードなら高値も
一方で、ガソリンモデルは国内ユーザーにとって「扱いやすい」「音が静か」といった理由から、一定の需要があります。
特にファミリーカーとして使われるシーンでは、静粛性や乗り心地の良さが評価される傾向があり、リセールも安定しています。
ただし、リセール額という点では、「グレード」や「カラー」「装備」によって差が出やすいのもガソリンの特徴。
人気のホワイト・ブラック、上位グレード、サンルーフや本革シート付きなどは強いですが、
ベースグレードでオプション少なめとなると、ディーゼルと比べてリセールの落差が目立つケースもあります。
✅ 将来的なディーゼル規制への懸念も無視はできない
ここで1つ触れておきたいのが、「将来的なディーゼル規制」の問題です。
欧州ではすでにディーゼル車に対する規制が進んでおり、日本でも都市部を中心に規制や課税の強化が進む可能性があります。
その影響が中古車市場に波及するかは不明ですが、「10年以上乗り続ける予定」の人にとっては、今後の動向を見極める必要があるでしょう。
とはいえ、ランクルのような特殊な需要がある車は、短〜中期では依然としてディーゼルの優位性が高いままであると考えられます。
- 3年〜5年以内に手放す予定がある人
- 売却価格を重視して「実質コスト」を抑えたい人
にとっては、やはりディーゼルが有利な選択と言えるでしょう。
ただし、「静かで扱いやすく、長く乗る予定」「日本国内でしか使わない」という方には、ガソリン車の方がストレスの少ない選択になるかもしれません。
リセールは“買うときの目線”ではなく、“手放すときの出口戦略”として考えるのがポイント。
どちらのエンジンを選ぶにしても、「何年乗るか」「どう使うか」を明確にしておくことで、後悔しないカーライフが見えてくるはずです。
ガソリンとディーゼル、あなたに合うのはどっち?後悔しないための判断基準

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ここまでランクルのガソリンとディーゼル、それぞれの特徴を価格・燃費・走り・静粛性・リセールという5つの切り口から比較してきました。
では、実際に購入を決断する際、どのように「自分に合っているか」を見極めればよいのでしょうか?
車選びというのは、単にスペックや数字を比べるだけでは決まりません。
たとえ燃費が良くても、普段の走行距離が少なければ意味がないですし、いくら走りが良くても、家族全員が車酔いしてしまうようでは本末転倒です。
つまり、自分のライフスタイルや価値観に照らして、“納得できるかどうか”が最も重要な判断基準になります。
筆者自身も、独身時代にはディーゼルの力強さに魅了されていましたが、子どもが生まれてからは「静かさ」や「車内での快適性」がより重要になりました。
こうした“生活の変化”に応じて選び方も変わるというのは、決して珍しいことではありません。
このパートでは、走行環境・使用目的・同乗者の有無・使う頻度などの視点から、「どんな人にどちらが合うのか?」をより具体的に掘り下げていきます。
「自分にとって本当に大切なポイントはどこか?」を考えながら読み進めていただければ、
あなたにとって最適なランクルの選び方が、きっと見えてくるはずです。
・街乗りメインの人はガソリン?日常使いに向いている理由とは
→短距離移動・静かさ重視・子育て世帯の意見
・長距離・アウトドア派はディーゼルが有利?
→燃費・荷物積載・牽引・オフロードなど
・ガソリン車が向いている人の特徴とは?
→加速重視、メンテ手間を嫌う人、静粛性を求める人
・ディーゼル車が向いている人の特徴とは?
→年間走行距離多い人、リセール重視、トルクが欲しい人
・試乗で確認すべき“違和感ポイント”とは?
→音、加速感、駐車・取り回し感覚など事前確認の重要性
街乗りメインの人はガソリン?日常使いに向いている理由とは
ランドクルーザーは“どこでも行ける”走破性を誇る一方で、意外にも街中での日常使いを想定して購入する人も少なくありません。
「ファミリーカーとして使いたい」「子どもの送り迎えや通勤で使いたい」という声は多く、むしろアウトドアよりも日常用途がメインという方も多いのではないでしょうか。
では、そうした“街乗り派”にとって、ガソリンとディーゼルのどちらが向いているのでしょうか?
結論から言えば、街乗りが中心であれば「ガソリンモデル」のほうが扱いやすく、ストレスが少ない選択となる可能性が高いです。
その理由を、具体的な使用シーンを交えて解説していきます。
✅ ガソリン車は静かでスムーズ。住宅街でも気を使わない
ガソリンエンジンは、始動時から走行中までとにかく静かで滑らかです。
朝早く出かけるとき、深夜に帰宅するとき、エンジン音が気になる場面は意外と多いもの。
ディーゼルの「ガラガラ」というアイドリング音は、慣れない人や家族からすると“うるさい”と感じることもあります。
その点、ガソリン車はエンジン音が控えめで、発進や停車もスムーズ。
信号待ちのたびに耳に入ってくる“音のストレス”が少なく、運転していて疲れにくいのも大きなメリットです。
✅ 短距離・低速走行が多い人にはディーゼルの弱点が出やすい
ディーゼル車は本来、高速巡航や長距離移動に強い設計になっており、短距離・低速の繰り返しでは“本来のパフォーマンスを発揮しにくい”という特性があります。
たとえば、
- アイドリング時間が長い
- 数kmごとの移動を何度も繰り返す
- 高速道路をほとんど使わない
というような使い方の場合、DPF(排気ガス浄化装置)の負担が大きくなり、煤(すす)の蓄積による不調リスクもあると言われています。
これは“街乗りメインのユーザー”にとっては、メンテナンス面での注意点になります。
✅ 女性や高齢のドライバーにも扱いやすい印象
筆者の周囲には、ランドクルーザーに乗る女性オーナーや年配のご夫婦も何人かいますが、口をそろえて言うのが、
「静かで操作が楽なのはガソリン」という意見です。
ディーゼル車はエンジンブレーキが効きやすく、アクセルやブレーキの踏み方にも少し“コツ”が必要な場面があります。
一方ガソリン車は、一般的な乗用車に近い感覚で運転できるため、誰が乗っても自然に扱いやすいのが特徴。
家族で共有するクルマとして考えるなら、やはりこの“自然さ”は大きな安心材料になると思います。
静かで扱いやすく、短距離走行でもエンジンに負担が少ないガソリン車は、都市部や住宅街での使用が中心の方にとって最適な選択肢です。
ディーゼルのような燃費性能やトルク感はありませんが、その分、運転の気軽さや快適性では大きくリードします。
ランドクルーザーというと“アウトドア用”というイメージを持たれがちですが、実際には街乗り中心でも十分に満足できる快適な車。
特にガソリンモデルなら、その「余裕のある快適さ」を日常の中でしっかり感じることができるはずです。
長距離・アウトドア派はディーゼルが有利?
ランドクルーザーを購入しようと考える方の中には、街乗りよりも長距離移動やアウトドア用途をメインに想定している方も多いのではないでしょうか。そんな使い方を前提とするなら、ディーゼルエンジンの恩恵は想像以上に大きいと感じます。
まず、長距離移動をする際に重要になるのが燃料コストです。ディーゼル車はガソリン車に比べて燃費が良く、軽油の価格も安いため、高速道路をよく使う方や年間走行距離が1万kmを超えるような方には、維持費の面で確かなメリットがあります。燃料代は目に見えて差が出るため、数年乗るだけで初期の価格差を十分に取り戻せることもあります。
加えて、荷物を多く積んで移動することが多いキャンプやアウトドアのシーンでは、低回転からしっかりトルクを発生させるディーゼルの力強さが活きてきます。テントやクーラーボックス、チェアなどを満載にして山道を登るような場面でも、ディーゼルエンジンは粘り強くスムーズに走ってくれます。登り坂でも力不足を感じにくく、エンジンに無理をさせているような感覚がありません。
また、オフロードや雪道といった悪路走行でも、トルク重視のディーゼルは非常に頼りになります。低速でじわじわと進みたい場面でも安定した動力を得られ、滑りやすい路面やぬかるんだ地形でも、アクセル操作に神経質にならずに済むのは嬉しいポイントです。ランクルらしいタフな使い方をするなら、ディーゼルのパワーと安定感は心強い味方になると思います。
筆者の周囲にも、アウトドアが趣味で月に何度も遠出をするという方が何人かいますが、皆さんディーゼルモデルを選んで正解だったと口を揃えて言います。燃費や走破性だけでなく、長距離を移動している間の安心感や運転のしやすさも、ディーゼルならではの魅力だと感じているようです。
もちろん、エンジン音の大きさや振動の違いに敏感な方には気になる点もあるかもしれませんが、それ以上に“どんな環境でも安心して走れる”という確かな価値を実感できるのが、ディーゼルの最大の強みではないでしょうか。
ガソリン車が向いている人の特徴とは?
ランドクルーザーというと、タフなディーゼルを選ぶ方が多い印象ですが、ガソリン車にも確かな魅力があります。とくに日常使いを重視している方や、快適性を大切にしたい方には、ガソリンモデルの方が合っていると感じます。
まず、ガソリン車は静かでスムーズな走行が特徴です。エンジン音が穏やかで、発進から加速までの一連の動きにクセがなく、非常に自然な乗り味です。街中を走っていてもエンジンの存在感をあまり意識せずに済むため、家族や同乗者にとっても快適です。朝の通勤や子どもの送迎など、日常のあらゆるシーンで“ちょうどいい”走りをしてくれるのがガソリンの良さだと思います。
また、車に詳しくない方や、あまり手間をかけたくない方にとっても、ガソリン車は扱いやすい存在です。ディーゼル車にあるAdBlue(尿素水)の補充やDPF(排気ガス浄化装置)のメンテナンスといった独自の注意点がなく、一般的なガソリン車と同じ感覚で維持することができます。とくに車の整備に不安がある方や、高齢の方にとっては、余計な心配がいらないというのは大きなメリットです。
さらに、運転が苦手な方や免許を取りたての方でも、ガソリンモデルはアクセルの反応やブレーキの効きが自然で操作しやすく、安心感があります。ご家族で車を共有する場合にも、誰が乗ってもすぐに慣れるというのは重要なポイントではないでしょうか。
筆者の知人でも、小さなお子さんがいる家庭や、お仕事で市街地を頻繁に移動するような方は、ガソリンのランドクルーザーを選ぶケースが多いです。遠出よりも毎日の移動を快適に、静かに、疲れずにこなしたいという方には、ガソリンモデルのほうが合っているという声をよく聞きます。
タフなイメージが強いランクルですが、ガソリン車はその中で“品の良さ”や“上質さ”を感じさせてくれる存在です。力強さではディーゼルに譲る部分もありますが、街中や都市生活での快適性を求めるなら、ガソリンモデルの選択は十分に理にかなっているといえるでしょう。
ディーゼル車が向いている人の特徴とは?
ディーゼルモデルのランドクルーザーを選ぶ方には、明確な理由があります。それは“走る距離”と“走る環境”です。とくに、年間走行距離が長い方や、高速道路や山道を頻繁に走るような方にとって、ディーゼルの魅力は非常に大きいといえます。
まず注目したいのが、燃費性能と燃料代の安さです。ガソリンに比べて軽油は1リットルあたりの単価が安く、ディーゼルは燃費も優れているため、長く乗れば乗るほどコストパフォーマンスの差が見えてきます。たとえば年間1万キロ以上を走るような使い方をされている方は、数年で燃料費の差額が数十万円になることもあります。
また、ディーゼル車は低回転からトルクがしっかり出るため、荷物をたくさん積んでの移動や、坂道の多いルート、さらには悪路や雪道といった厳しい環境でも安定した走行が可能です。アウトドアを趣味にされている方や、地方でアップダウンの多い道を走る機会が多い方には、ディーゼルの力強さが大きな安心感につながると思います。
さらに、ディーゼルモデルはリセールバリューの面でも優秀です。特にランドクルーザーのような車は海外での需要も非常に高く、ディーゼルは中東やアジア市場で根強い人気があります。そのため、中古車として手放す際に高値がつきやすく、資産価値の面でもメリットがあります。
もちろん、ディーゼルエンジンにはエンジン音が大きめだったり、尿素水の補充が必要だったりといった特有の注意点もあります。しかし、それらを含めても「燃費の良さ」「力強さ」「耐久性」といった長所を重視する方にとっては、十分に納得できる選択肢ではないでしょうか。
車を“長く乗る”というよりは、“しっかり使って、良いタイミングで売却する”という考え方をされている方にも、ディーゼルは非常に相性が良いと思います。日常使いよりも、しっかり走らせたい人。そういう方には、ディーゼルエンジンのランドクルーザーがきっと満足感を与えてくれるはずです。
試乗で確認すべき“違和感ポイント”とは?
ガソリンとディーゼルで迷っているとき、最終的な決め手になるのが「試乗」です。スペックや評判をどれだけ調べても、自分の感覚に合うかどうかは実際に乗ってみないとわかりません。だからこそ、試乗はとても大切なステップになります。
試乗では、まずエンジン音や加速の感覚をじっくり確かめてみてください。ディーゼル車は低回転から力強いトルクが出る一方で、ガソリン車はスムーズで静かな加速が特徴です。アクセルを軽く踏んだときの反応、エンジン音の大きさ、加速のリズムが自分にとって心地よいかどうかを意識してみると、どちらが合っているか見えてくることがあります。
また、街乗りを想定して、信号待ちからの発進や低速での取り回しも確認したいポイントです。特にディーゼル車はエンジンブレーキが効きやすいので、ブレーキの感覚に違和感を覚える方もいます。逆に、ガソリン車の滑らかすぎるブレーキフィールが合わないという方もいます。こうした「ちょっとした違和感」が、日々の運転では意外とストレスになりやすいものです。
視界の広さや運転席からの見え方も忘れずにチェックしておきましょう。ランドクルーザーは車体が大きいため、車幅感覚や取り回しのしやすさは人によって感じ方が大きく異なります。普段コンパクトカーやセダンに乗っている方は、駐車のしやすさや交差点での曲がりやすさなども体感しておくと安心です。
できれば家族を同乗させて、後部座席の乗り心地や静かさも一緒に確認するのが理想的です。車内での会話がしやすいか、アイドリング中の振動が気にならないかなど、自分以外の視点も判断材料になります。
そして何より、運転中に「なんとなく合わないな」と思った感覚を無視しないことが大切です。たとえ性能が良くても、自分が気持ちよく乗れなければ意味がありません。スペックや価格だけで判断せず、最終的には“運転して楽しいかどうか”“自然に操作できるか”という感覚を信じて選ぶのが、後悔しないクルマ選びの近道です。
まとめ:ランクルは“使い方”で選べば後悔しない。スペックより“納得感”を重視しよう
ランドクルーザーを選ぶとき、ガソリンにするかディーゼルにするかで悩む方は多いと思います。実際に、どちらにも明確なメリットと個性があり、「こっちが正解」という絶対的な答えは存在しません。
ガソリン車は静かで扱いやすく、街乗りや日常の使い方に適しています。家族で共有する場合や、初めて大型SUVに乗る方にも自然と馴染みやすく、快適に付き合える存在といえるでしょう。
一方で、ディーゼル車はトルクの太さや燃費の良さ、高速・長距離での頼もしさが魅力です。アウトドアや遠出をよくされる方、また燃料コストやリセールを重視したい方にとっては、ディーゼルの力強さと経済性は心強い武器になります。
今回の記事では、それぞれの違いを燃費・走り・快適性・維持費・リセールといった観点から丁寧に比べてきました。しかし最後に大切なのは、「どちらの良さに自分が共感できるか」です。試乗を通じて感覚を確かめ、自分の生活にどうフィットするかをしっかりイメージすることが、後悔のない選び方につながります。
スペックだけを追うのではなく、「自分にとって気持ちよく乗れるか」を大切にする。ランドクルーザーのようなクルマだからこそ、そんな選び方が一番しっくりくるのではないでしょうか。