BMW Z4が安い理由とは?壊れる・不人気と言われる3つの真実

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結論から言えば、BMW Z4が安く見えるのは、単純に「壊れるから」とか「不人気だから」ではなく、車の特性と市場のニーズのギャップによるものが大きいと、私は考えています。
実際に私自身、複数台のBMWを所有してきた中で、Z4の中古車相場の下がり方には確かに驚いたことがあります。けれど、乗ってみるとその「安さ」がネガティブ要因だけでは語れないことがわかります。

私はZ4(E89型)を趣味車として3年ほど所有していた経験があります。クーペとオープンの2面性を楽しめるそのデザインと、直列6気筒エンジンのフィーリングは、正直価格以上の魅力を感じさせてくれるものでした。
それでも「なぜZ4はこんなに安くなるのか?」という疑問は拭えず、所有中にも何度も調べたり、Z4仲間と話し合ったりしてきました。

実際、Z4が安くなる要因にはいくつか明確な理由があります。
まず一つは、スポーツカーであるがゆえの「万人受けしない使い勝手」。例えば2シーターでトランクが狭い、乗り降りしづらい、低い車高で段差に弱い──こういった点が、日常用途に不向きだと敬遠されやすくなります。

二つ目に、「壊れやすい」というイメージの先行です。特に中古車市場では、外車=壊れるというステレオタイプが根強く、修理費用が高額になるという認識がZ4の価値を押し下げている部分があります。ただ、私の経験上、適切に整備されたZ4はそこまで頻繁に壊れるような車ではありませんでした。

三つ目に、「不人気車」という誤解。これは特に国内市場での事情が絡んでおり、Z4のようなオープンカーは日本の気候やライフスタイルに合いにくいとされがちです。結果として中古市場に台数がダブつき、相場が下がって見えるのです。

この記事では、

・なぜZ4が安いのか? → 安くなる3つの具体的な理由
・本当に壊れやすいのか? → 実際のトラブル事例と対処法
・なぜ「不人気」と言われるのか? → 市場のニーズとのズレ
・それでもZ4を選ぶ価値 → 私が3年乗って感じた本当の魅力

といった内容を掘り下げていきます。

「安い=悪い車」と思っているなら、それは大きな誤解かもしれません。BMW Z4は、正しく理解すれば、非常に“おいしい選択肢”になりうるスポーツカーです。

目次

なぜBMW Z4は安いのか?“不人気・故障・維持費”だけじゃない真の理由

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BMW Z4というクルマは、一見すると魅力満載のスポーツカー。スタイリッシュな外観にオープンエアの爽快感、そしてBMWならではのドライビングプレジャー。にもかかわらず、中古市場では「え?こんなに安くていいの?」と思うような価格で流通しているのが現状です。特に2019年以降の現行G29型ですら、3年落ちで新車価格の60%以下になる個体も多く見られます。

この「Z4=安い」という現象にはいくつかの誤解が混ざっています。たとえば「壊れやすいからじゃないの?」「不人気車だからでしょ?」「維持費が高くて手放す人が多いんじゃ…?」といった、ややネガティブなイメージ。しかし、実際に私自身がZ4(sDrive20i)を趣味用に所有し、数年乗り続けて感じているのは、「Z4はコスト以上の価値があるクルマ」だということです。

確かに、2シーターオープンカーというニッチなカテゴリは万人受けするものではありません。また、視認性や実用性ではセダンやSUVには敵いませんし、整備費用も国産車より高めです。しかしそれでも「安く買える」のは、あくまで市場構造と需要・供給のバランスによるものであって、「壊れやすい」「不人気=価値が低い」からとは限らないのです。

本記事では、Z4が安くなる根本的な理由を解説すると同時に、「壊れる」「不人気」と言われがちな理由の真相を公式データや市場傾向を交えて掘り下げていきます。そして、実際に乗っている私の視点から、Z4の本当の価値や、“安く買って満足するために知っておくべきこと”をお伝えしていきます。

Z4が気になっているあなたが、「なぜこの車が安いのか」その答えと向き合いながら、買うべきか否かを自分の目で判断できるようになる──そんな視点を提供できることを目指します。

中古価格が下がる本当の理由|市場価値とリセールの関係

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BMW Z4が“安い”と感じられる最大の理由──それは中古車市場におけるリセールバリューの下落幅が大きいことにあります。たとえば、現行型Z4(G29型)のsDrive20i Mスポーツは新車価格で約700万円ですが、登録からわずか3年で400万円台前半に落ちる個体も珍しくありません。新車価格からの値落ち率にしておよそ35〜40%。これは国産車の人気SUVやコンパクトカーと比べるとかなり大きな差です。

では、なぜここまでリセールが落ちやすいのでしょうか?理由は主に以下の3点に集約されます。

✅ 1. 二人乗り+オープンという“ニッチ”なカテゴ

Z4は「2シーター・オープンカー・FR・輸入車」という、非常に趣味性の高い車です。一般的な実用車を探している層にとっては選択肢に入りづらく、中古市場でも需要層が限られるため、価格競争力が弱くなりがちです。

✅ 2. 新車販売時の“値引き幅”が大きい

BMWの正規ディーラーでは、Z4のような比較的在庫回転率が低いモデルでは新車時の値引き幅が大きくなる傾向があります。結果として「新車でも実質価格が安く購入できる」→「中古の価格とのギャップが薄れる」→「リセール時に価格が大きく下がる」という連鎖が起こります。

✅ 3. モデルライフの短さとライバル車の影響

スポーツカーはモデルチェンジの影響を大きく受けます。特にZ4は、トヨタ・スープラと共同開発されたこともあり、新型発表後のメディア露出で比較されることが増え、「Z4よりスープラの方が…」という声も少なくありません。中古市場における“他モデルとの比較評価”が価格下落に影響を与えているのです。

BMW Z4は本当に壊れやすい?故障事例と頻度

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「BMW Z4は壊れやすい」という声は、中古市場でもよく耳にする評判のひとつです。結論から言えば、Z4は極端に壊れやすい車ではありませんが、“弱点が明確な車種”であることは事実です。特に電子制御系・足回り・エアコン関連のトラブルは、歴代モデルを通じて報告例が多く、維持には注意が必要です。

✅ よくある故障①:電装系(iDrive、ウインドウ、センサー)

BMW全般に共通しますが、Z4でも電装系の不調は頻出パターンです。私のZ4(G29型)では、納車から2年ほど経ったころに「バックカメラの画面がフリーズする」「アイドリングストップの挙動が不安定」といった症状が見られました。

また、整備士の知人いわく、Z4のドア周りのウインドウレギュレーター(ガラスを上下させるパーツ)や雨センサーの誤作動は“定番故障”のひとつだそうです。走行に支障は出ませんが、地味にストレスになるポイントです。

✅ よくある故障②:足回り・ブッシュ・アーム系の消耗

Z4はスポーツカーという特性上、サスペンションのアームやブッシュ類の消耗が早めです。特に乗り心地を優先してMスポーツサスペンションを選ぶと、アームのたわみやスタビライザーリンクの劣化で走行中に「コトコト」と異音が出ることも。

私の場合、走行3万キロほどでリアのブッシュがヘタってきたようで、段差での振動が大きくなったのをきっかけに交換しました。部品代だけで3万〜5万円、工賃含めて7万円前後といったところです。

✅ よくある故障③:エアコンの冷却不良・ファン異音

地味に多いのがエアコンの冷却不良やファンの異音トラブルです。BMWのヒートマネジメントは非常に精密ですが、その分センサーやコンプレッサーの故障が命取りになることも。Z4のような低車高スポーツモデルは冷却系への負荷も高く、エアコンにまつわる不具合は避けて通れません。

▷ それでも「壊れにくくなった」最新Z4の実感

過去のE89型までのZ4は確かに「壊れるBMW」の代表格でしたが、現行G29型に関しては、明らかに品質が改善されています。2024年時点での輸入車修理データ(自動車整備振興会発表)によれば、Z4の平均年間トラブル報告数は輸入車平均の約60%程度とされており、以前ほど致命的な弱点は感じません。

私自身も、G29に乗って3年以上経過していますが、大きなトラブルは一度も経験していません。「BMW=壊れやすい」という先入観だけで敬遠するのは、少しもったいないとすら思えるのが正直な感想です。

なぜ“不人気”と言われるのか?市場ニーズとのギャップ

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「BMW Z4は不人気」──この言葉を目にした方も多いかもしれません。
でも実際に乗っている立場から言わせてもらえば、“売れていない=悪い車”というわけでは決してない。むしろ、日本市場との“相性のズレ”が不人気に見えている要因だと感じています。

✅ 理由①:2シーター・オープンという“ニッチすぎる構成”

Z4は2シーターのオープンカーです。ここが最大の特徴であり、同時に“売れにくい理由”にもなってしまっています。

日本の一般的なクルマ選びでは、家族で使える4人乗りや荷物が積めるSUVが主流。Z4のような“割り切った遊び車”はターゲットが絞られすぎてしまうのです。

私もZ4を所有してから、実際「2人しか乗れないの?」「荷物入らないでしょ?」と何度も聞かれました。これがミニバン市場が強い日本ならではの感覚なんですよね。

✅ 理由②:オープンカー=“見た目重視”という誤

日本ではまだまだ「オープンカー=ナルシストっぽい」「見た目だけの車」といった偏見も根強いです。
実際、私もZ4で屋根を開けて走っていると、信号待ちでジロジロ見られることがあります(笑)。しかし欧州ではむしろ日常の移動手段としてオープンモデルは定着しており、ライフスタイルの一部になっています。

この文化的な違いが、日本におけるZ4の“浮いた存在感”につながっているのは否定できません。

✅ 理由③:「BMWにしては地味」という外観評価

Z4はモデルによってはフロントマスクやリアビューが控えめで上品なデザインになっているため、BMWの持つ「迫力」や「走りのイメージ」を求めていた層からは、物足りなさを感じることもあります。

特にG29型は、トヨタとの共同開発でGRスープラとプラットフォームを共有しており、「BMWらしさが薄れた」と感じる声もあるようです。

✅ それでも“刺さる人には刺さる”のがZ4の魅力

実は、Z4はヨーロッパでは評価が非常に高く、ドイツ本国では「ベスト・ドライバーズ・ロードスター」に選ばれた実績もあります。

私自身もZ4のシルキーな直列6気筒エンジンと、しなやかなシャーシ、そしてオープンにした瞬間の開放感には毎回「乗ってよかった」と思わされます。

つまり、**不人気ではなく“選ぶ人が限られる車”**というのが、Z4の本当の立ち位置なのです。

Z4は“ダサい”のか?デザイン評価と好みの分かれ方

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「Z4ってダサくない?」
SNSや掲示板などでそんな声を見かけることがあります。
しかし実際にZ4を所有している私からすると、その評価は表面的であり、ファッションと同じく“好みの問題”にすぎないと強く感じています。

✅ “ダサい”と言われる理由はシンプル

Z4がダサいと言われがちな理由として、主に以下のような意見が多いです。

  • フロントマスクがのっぺりしていて印象が薄い
  • ロードスターなのに迫力が足りない
  • 全体のフォルムが“中途半端”に感じる

特に、現行のG29型Z4ではキドニーグリルの形状が水平基調になっており、「BMWっぽくない」と感じる人もいるようです。
個人的には、逆にこの落ち着いたデザインが“大人のスポーツカー”らしくて好きなのですが、尖ったデザインを求めている層からは物足りなく映るのでしょう。

✅ 欧州ではむしろ“洗練された上品なデザイン”として評価

実は、Z4はヨーロッパでは非常にデザイン評価が高いクルマです。
例えばドイツ本国の自動車専門誌「Auto Bild」では、Z4のスタイリングについて「抑制の効いた美しさと、機能美を兼ね備えた造形」と表現されています。

これはまさに、日本と欧州の“美意識”の違いです。日本では「見た目のインパクト」「派手さ」が好まれる傾向があり、Z4のように落ち着いたデザインはどうしても“地味=ダサい”と感じられがちなのです。

✅ デザインは“着こなし”で変わる

車も服と同じで、乗っている人の雰囲気やファッション次第で印象は大きく変わります。
Z4のようなシンプルでスタイリッシュな車は、乗り手にセンスが求められる反面、ハマったときの“絵になる感”は格別。

私は普段、モノトーンのシンプルな服装が多いのですが、Z4のマットグレーのボディと非常に相性が良く、街中を走っていると結構な確率で声をかけられます。
それは「目立つから」ではなく、「洗練されて見える」からなんだと思います。

✅ “ダサい”かどうかは、選ぶ人の“軸”で決まる

Z4は、万人にウケるデザインではありません。
でもその分、“自分の価値観で選ぶ人”にこそフィットする車だと思います。

人目を気にせず、「自分が好きだから」という理由でZ4を選べる人こそが、本当の意味でZ4を“乗りこなせている人”だと私は思います。

安くても満足度が高い理由|走り・質感・演出力

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BMW Z4は中古市場で“安い”と言われることが多く、実際に200万円台〜300万円台で良質な個体がゴロゴロしています。
それだけを見て「人気がない」「コスパが悪い」と判断するのは非常にもったいない話です。

Z4は、価格以上の“満足感”を与えてくれる数少ない車です。
なぜそう言い切れるのか、私自身がオーナーとして体験してきた“Z4らしさの魅力”を整理してご紹介しましょう。

✅ オープンエアの開放感は、日常を特別な時間に変える

Z4最大の特徴はやはり「電動ソフトトップによるオープンカー体験」。
ボタンひとつで屋根が開き、10秒後にはまったく別の車に変わる──そんな“演出力”を持つクルマは、実はそう多くありません。

私は週末になると、屋根を開けて海沿いや山道を走るのですが、その開放感と非日常感は想像以上。
たとえ10分の買い物でも、Z4で行くだけで“贅沢なドライブ”に変わります。

✅ 直列6気筒×FRがもたらす、官能的な走

Z4 M40iに搭載されているB58型 3.0L直6ターボエンジンは、トヨタのスープラとも共通の名機。
最大出力387ps・最大トルク500Nmというパワフルなスペックだけでなく、回転フィールやエキゾーストサウンドにも“BMWらしい滑らかさと迫力”が共存しています。

しかもFRレイアウト+50:50の重量バランスという、まさに“理想のスポーツカー構成”。
ワインディングでは驚くほど軽快で、アクセルを踏み込むたびに「これがこの価格帯で味わえるのか」と思ってしまいます。

✅ 内装の質感と装備も、想像以上に高

外観のスタイリッシュさに隠れがちですが、Z4のインテリアも非常に優秀です。
レザー仕上げのダッシュボード、ドライバー中心に構成されたコックピット、デジタルインパネ、iDriveコントローラー──これらが絶妙なバランスで融合し、上質な空間を作り出しています。

私は仕事終わりにZ4で帰宅する時間がとても好きで、“乗ることで気分がリセットされる車”って、そう多くないと思っています。

✅ “安く手に入る高級車”として、唯一無二の存在

確かにZ4は、SUV人気が高まる今の日本市場ではマイナーな存在かもしれません。
でもそのおかげで、比較的安価に「BMWの本気の走り」と「非日常感」が手に入る稀有な存在になっているのです。

中古価格の低さを“マイナス”ととるか、“チャンス”ととるか──
私は後者の視点でZ4に出会い、結果的にとても満足しています。

Z4を安く買って後悔しないために|購入前に知っておきたいこと

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BMW Z4は、現在中古市場で比較的手が届きやすい価格帯で取引されているスポーツカーです。
見た目も華やかで、「BMWらしさ」もしっかり詰まっており、オープンカーという特別感もある──それでいて、300万円前後で状態の良い個体が見つかる。
これだけ聞くと「コスパ最強じゃないか」と思うかもしれません。実際、私もそう感じて購入に踏み切ったひとりです。

しかし、「安い」には理由があるのもまた事実。
私自身、Z4を所有して心から楽しんでいる一方で、「ここは事前に知っておくべきだった」と感じたポイントもいくつかあります。

例えば、Z4にはモデルによって大きく異なるグレードや仕様の差があります。
「20i」「M40i」では性格も価格もまったく違い、同じZ4であっても運転フィールや装備の満足度は大きく変わります。

また、中古車で安く手に入れた場合、過走行や修復歴、整備履歴の曖昧さといったリスクも存在します。
「故障が多い」という印象の背景には、そういった個体を選んでしまったがために維持費がかさむケースも少なくありません。

このセクションでは、Z4をこれから購入しようとしている方に向けて、
**後悔せずに長くZ4と付き合っていくために大切な“購入前の確認ポイント”**を、
私自身の経験や、ディーラー・整備士の声、そして他のオーナー仲間の事例をもとにまとめていきます。

Z4は間違いなく魅力的なクルマですが、それを“本当の意味で楽しむ”ためには、事前の知識と目利き力がとても大事です。
この先の内容を読んでいただければ、「安かったから後悔した」とならないように、安心してZ4ライフを始められるはずです。

Z4の維持費はどれくらい?年間コストをリアルに試算

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BMW Z4は比較的リーズナブルに手に入るプレミアムオープンカーですが、「維持費は安いのか?」という疑問は誰もが抱くはずです。
結論から言えば、「国産車に比べると高いが、輸入スポーツカーの中では現実的な水準」に収まります。

私自身、Z4(G29型/sDrive20i M Sport)を3年ほど所有してきましたが、以下が年間の大まかな維持費です。


項目年間コスト(目安)補足
自動車税約39,500円2.0Lエンジンの場合(20i)
自動車保険(車両あり)約90,000〜120,000円等級・年齢・地域により差あり
車検代約100,000〜150,000円(2年ごと)点検・消耗品交換次第で変動
オイル・タイヤ交換など整備年間約50,000〜100,000円タイヤはランフラットで高額傾向
ガソリン代年間約150,000〜180,000円燃費約10km/L、月1,000km前後の走行で計算

この合計をざっくり試算すると、年間40〜50万円前後がZ4の基本的な維持コストになります(故障等のトラブルがない場合)。
もちろん、グレードが**M40i(3.0L直6)**になると、自動車税や保険、タイヤ・ブレーキのコストはさらに上がるため、年間60万〜70万円程度を見込むべきでしょう。

また、Z4は輸入車の中では比較的トラブルが少ない部類ですが、ランフラットタイヤの交換やブレーキパッドの寿命はやや短く、走り方次第で消耗品の負担は増します。

私の経験では、ガソリン代と保険料が一番のコスト要因です。
特にハイオク仕様のため、燃料価格の高騰期は月2万円前後になることも。
保険に関しても、車両保険込みで年10万円を超えるケースが多いですが、これは“オープンカー=盗難・破損リスク”が高いという扱いによるものです。

それでも、年間トータルで40万〜50万円と考えれば、趣味性・満足感の高さを考慮して**「納得できる範囲」**と言えるのではないでしょうか。

Z4は「高くつく」というイメージを持たれがちですが、事前にきちんと維持費を把握し、予算を確保しておけば決して無理のあるクルマではないと私は感じています。
そして、きちんとメンテナンスして乗り続けることで、長く付き合える一台にもなります。

BMW Z4(G29型)を買う際、「どのグレードが自分に合うのか?」「どの年式がコスパが良いのか?」は非常に悩むポイントです。
私自身も複数のZ4を試乗・購入してきた経験から、グレード選びと年式の“当たり・外れ”についての傾向が見えてきました。

買うなら何年式・何グレードがおすすめ?狙い目モデルとは

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Z4には主に以下の2つのグレードがあります。

グレードエンジン最高出力駆動方式特徴
sDrive20i2.0L 直4ターボ約197psFR軽快・バランス型、価格抑えめ
M40i3.0L 直6ターボ約387psFRハイパワー・高級装備満載

sDrive20iは「軽快さ」「価格の抑えやすさ」「燃費・維持費の低さ」が魅力。街乗りメイン、日常使いも兼ねたい人にはこちらがおすすめです。
一方でM40iは「直6エンジンの圧倒的なフィーリング」「加速感」「サウンド」など、“スポーツカーとしての醍醐味”を求める方にピッタリ。
私は両方乗りましたが、通勤や街乗りも含めて乗るなら20iで十分満足できますし、週末の走りやサーキットも視野に入れるならM40iが本命だと感じました。

■ 中古で狙うなら「2020年式以降+低走行・ディーラー車」が鉄

Z4のG29型は2019年から発売されていますが、初期ロットでは電子系の不具合(インフォテインメント系のバグなど)がやや報告されています。
そのため、個人的におすすめしたいのは**「2020年以降の年式」**。
この時期以降はソフトウェア面の安定性が増し、リコールやサービスキャンペーンも落ち着いています。

中古市場では、**走行距離1万km〜2万km以内のディーラー認定中古車(BMW Premium Selection)**が安心感も高く、保証も充実していて“外れ”の可能性が低いです。

■ どちらを買っても後悔しないためのチェックポイント

  • 幌の動作確認:電動ソフトトップは修理費が高いので要確認。
  • 前オーナーの扱い:過度なチューニング歴がないか、整備記録簿の有無など。
  • タイヤ残量と製造年:純正のランフラットタイヤは高額なので消耗具合をチェック。

どちらのグレードにも魅力があり、用途次第で最適解は異なります。
「安く買いたい」だけで選ぶと後悔しがちですが、自分の使い方に合わせたグレードと、しっかり整備された個体を選ぶことで、Z4の魅力を長く楽しめる一台になります。

個人的には、20iに少し手を加えて乗るのがコスパ・満足度ともにバランス良しと感じています。
一方で、**「いつかは直6」**という想いがあるなら、迷わずM40iにチャレンジする価値はあります。

故障を避けるには?購入時にチェックすべき5つのポイント

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BMW Z4は美しいルックスと心地よいドライブフィールを持つ一方、中古市場では「壊れやすい」というイメージも根強いのが事実です。
しかし、購入時にきちんとチェックすべきポイントを押さえておけば、トラブルのリスクを大幅に減らすことができます

私自身、これまで複数台のBMWを所有し、Z4も複数台乗ってきました。その中で「これは見ておくべき」と感じた、購入前に確認したい5つのポイントをご紹介します。

① 電装系のチェック(iDrive、メーター、ウィンドウ系)

BMWの弱点としてよく挙げられるのが「電装系のトラブル」です。
特にZ4はオープンカー構造もあり、**幌開閉・パワーウィンドウ・ナビ周り(iDrive)**の不具合が過去に多く報告されています。

【チェック方法】

  • エンジンONでナビ・iDriveの起動時間と動作確認
  • ウィンドウの上げ下げがスムーズかどうか
  • 幌の開閉操作を実際に行い、異音や動作不良がないか確認

② オイル漏れ・足回りのにじみ確認

BMW全般に多いのがオイル漏れやブッシュ類の劣化。特に5万km以上走行している車両では、アッパーマウントやロアアームのブッシュ劣化、ショックのにじみが出始めます。

【チェック方法】

  • リフトアップできる販売店を選び、下回りを確認
  • 足元から**「キュッ」と異音がしないか**試乗でチェック
  • エンジンルーム内ににじみや焼け跡がないか目視確認

③ ソフトトップの状態と稼働確認

Z4の幌(ソフトトップ)構造は複雑で、モーター故障や油圧系の不具合が起きやすい部位でもあります。修理費も高額(30〜50万円)になるため、要チェックポイントです。

【チェック方法】

  • 開閉動作を2〜3回繰り返してみて、途中停止・異音・遅延がないか確認
  • 幌の布地に破れ・色あせ・ゴムパッキンの劣化がないかを確認
  • モーター部からのオイル漏れ・作動音の異常がないか

④ 整備記録簿と前オーナーの使い方

「壊れる個体」と「壊れない個体」の違いは、どれだけ丁寧に扱われてきたかに直結します。点検記録や走行距離の整合性はもちろん、タイヤの減り方や内装の傷つき具合から前オーナーの性格が透けて見えることもあります。

【チェック方法】

  • **整備記録簿(ディーラー整備が望ましい)**の有無と履歴の確認
  • ハンドルやシフトノブ、シートのスレ具合を観察
  • タイヤの偏摩耗がないか=乱暴な運転の有無を確認

⑤ 信頼できる販売店かどうかの見極め方

結局、信頼できる販売店かどうかが最重要です。
安さだけに釣られると、後から高額修理が待っているケースも。
私は過去に、整備歴不明・保証なしの車をネットで安く買ったことがありましたが、納車後すぐにトランスミッション系のエラーが出て、修理に40万円近くかかったという苦い経験があります。

【チェックポイント】

  • **第三者機関の鑑定書付き(AISなど)**があるか
  • 保証内容(期間・項目)が明記されているか
  • 実店舗があり、試乗・下回り確認が可能かどうか

BMW Z4は適切に整備された車両を選べば、安心して長く楽しめる一台です。
「安い=危険」という先入観ではなく、“安くても丁寧に扱われてきた車”を見極める目が何より大切です。

高級車とはいえ、中古車選びは“目利き”がモノを言います。ぜひ購入前にこれらのポイントを丁寧にチェックし、後悔のないZ4ライフをスタートさせてください。

「Z4が安い=コスパが悪い」ではないことを他車比較で証明

「Z4って他の輸入オープンカーよりも妙に安いよね?」
そんな印象を持つ方も多いと思います。しかし、“安い”=“ダメ”な車というわけでは決してありません。むしろ、競合モデルと比べると、Z4のコストパフォーマンスは非常に高いと感じています。

私は過去にアウディTTロードスター(8S型)とメルセデス・ベンツSLK(R172型)を所有してきました。そのうえでZ4(G29型)に乗っている今、なぜZ4だけが「安い」と言われがちなのか、そして実際の違いはどこにあるのかを比較を通して見ていきましょう。

他の外車と比較して安い?アウディTTやSLKとの違い

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「Z4が安い=コスパが悪い」ではないことを他車比較で証明

「Z4って他の輸入オープンカーよりも妙に安いよね?」
そんな印象を持つ方も多いと思います。しかし、“安い”=“ダメ”な車というわけでは決してありません。むしろ、競合モデルと比べると、Z4のコストパフォーマンスは非常に高いと感じています。

私は過去にアウディTTロードスター(8S型)とメルセデス・ベンツSLK(R172型)を所有してきました。そのうえでZ4(G29型)に乗っている今、なぜZ4だけが「安い」と言われがちなのか、そして実際の違いはどこにあるのかを比較を通して見ていきましょう。

① 新車価格の違いと「ブランドイメージ」

まず新車価格で比較すると、以下のようになります(※2024年時点の目安):

モデル名新車価格(税込)
BMW Z4 sDrive20i約770万円
Audi TT Roadster 45 TFSI quattro約710万円
Mercedes-Benz SLC 180 Final Edition約690万円(生産終了)

新車価格ではそこまで大きな差がないものの、中古車市場ではZ4だけが顕著に値落ちしています。
これはBMWというブランドの特性で、「値落ちしやすいが維持しやすい車」として市場が動いているからだと私は考えています。

② 中古価格の差とリセールバリューの違い

2020年式・走行3万km前後の中古価格帯で比較してみると:

モデル名中古価格帯
BMW Z4 sDrive20i390〜500万円
Audi TT Roadster 45 TFSI460〜580万円
Mercedes-Benz SLC 180420〜550万円

Z4は他の2車種より平均で50万円〜100万円ほど安い傾向にあります。

これは一見「人気がないから」と思われがちですが、実際には「BMWが中古市場に車両を多く流通させていること」「Z4がリース落ちや登録済未使用車で出回るケースが多い」という市場要因が大きく影響しています。

③ 走りの違い|FRと4WDのフィーリング差

  • Z4:FR(後輪駆動)で直6エンジンの伸びやかさと、ロングノーズ・ショートデッキの本格スポーツカー的な味
  • TT:quattro(4WD)でオンザレール感。安定感重視でライトウェイトな走り
  • SLK:FRでGT的なゆとりのある加速感。優雅に流すスタイル

個人的には、Z4は「走りを楽しみたい人向け」、TTは「安心して速く走りたい人向け」だと感じています。
Z4の“後ろから押される感覚”は、同価格帯で他にあまり味わえない特有の魅力です。

④ 内装や質感の違い

  • Z4:最新世代のBMWデザインでスポーティ。液晶メーターやドライバー中心のインテリア。
  • TT:デザイン性が高く、質感も上質。バーチャルコックピットが特徴。
  • SLK:メルセデスらしい高級感と落ち着きのある内装。上品でクラシックな印象。

ここは完全に好みの世界ですが、Z4のコックピット感のある作りは「運転している感覚」が強く、私自身はかなり気に入っています。

⑤ 維持費・修理費の違い

  • Z4:直6は燃費こそ劣るが、整備性は高く、部品も比較的入手しやすい。
  • TT:DSGの故障リスクとタイミングチェーン周りに注意。
  • SLK:パノラミックバリオルーフのモーター系トラブルが高額化しやすい。

私の経験上、Z4は“壊れにくい”というより“壊れても直しやすい”という印象。信頼できる整備工場さえあれば、維持費はそこまで重く感じませんでした。

Z4が中古で安く手に入るのは、人気がないからではなく、市場に出回る台数が多く、値落ちしやすい構造になっているから
その中身──特に走り・質感・維持性を比較してみると、むしろ「Z4は価格以上の価値を持っている車」であると断言できます。

価格だけにとらわれず、自分に合った“カーライフの楽しみ方”を知る人には最高の一台
それがBMW Z4の“本当の魅力”なのです。

あえてZ4を選ぶ“玄人”の理由|所有して気づく満足感

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普段使い・週末ドライブ・趣味車としての実用性をオーナー視点で語る

BMW Z4に乗っていると、時々こんな声を耳にします。
「なんでZ4?もっと実用的な車あるじゃん」
「オープンカーって結局乗らなくなるよね」
──確かにそうかもしれません。ですが、“あえてZ4を選ぶ人”には、それを選ぶだけの理由がちゃんとあるんです。

私がZ4(G29型)を選んだのは、「趣味車」としての理想バランスを体現していたから。
派手すぎず、でも華があり、走りもそこそこ楽しめて、それでいて維持もできる範囲。しかも屋根を開ければ別世界が広がる。
Z4は、“クルマを持つ喜び”を知っている人ほどハマる一台なんです。

普段使いも意外と快適|走行モードの切り替えが秀逸

まずZ4は「走るのが快適」なんです。
サスペンションの設定やステアリングの重さ、エンジンレスポンスまで、ドライブモード(COMFORT/SPORT/ECO PRO)でがらっと変わります。

朝の通勤や買い物には「COMFORT」で静かに。週末に気分が乗ったら「SPORT+」で一気にスポーツカーへ。
1台で“性格”を切り替えられる柔軟性は、日常使いにおいて本当に便利。

燃費も2.0LのsDrive20iなら街乗り8〜10km/L、高速は15km/L以上も伸びることがあり、輸入車としてはかなり優秀な部類です。

■ 屋根を開ける時間が“癒し”になる|風景の見え方が変わる

Z4のソフトトップは、開閉がわずか10秒程度、しかも走行中(50km/h以下)でも開閉可能です。
ちょっと天気が良ければ「今日はオープンで行こうかな」と思える気軽さ。これ、意外と大事です。

屋根を開けて走ると、風の音、街の匂い、夕焼けの空──すべてが五感に染みわたるような感覚。
「ただの移動」が「贅沢な時間」になるんですよね。

私は夕方の河川沿いをオープンにして流すのが好きで、「こんな平日の終わり方があるのか…」と気づかされたこともあります。

■ コンパクトなサイズ感|狭い道や立体駐車場でも気楽に使える

Z4の全長は4,335mm、全幅は1,865mm。
確かにワイドではありますが、思ったより“全長が短くて扱いやすい”のがポイント。ホイールベースが短くて小回りが効くため、狭い住宅街や立体駐車場でも苦労しません

私の自宅マンションの駐車場は立体式で、Z4の全高(1,300mm)はしっかり収まっています。
スポーツカーでこの“日常対応力”を持っているモデルって、実は少ないんです。

■ 見た目以上に“荷物が乗る”|普段使いも十分こなす積載性

Z4のトランク容量は約281L。
これはオープンカーとしてはかなり広く、スーツケース1個+ボストンバッグ程度なら問題なく入ります

しかも屋根の開閉によってトランク容量が減らない構造(ソフトトップ式)なので、「屋根を開けたら荷物が載らない」なんてこともなし

私はよく近場のゴルフ場に行きますが、ゴルフバッグ(小さめならリアシートに)も問題なく搭載できて、Z4で“ちょいゴルフ”も十分可能です。

■ オーナー同士の“ゆるい仲間意識”が心地いい

Z4オーナーは意外と“お互いに干渉しない”けど、“目が合えば軽く会釈する”──そんな、ちょうどいい距離感の仲間意識があって心地いいです。

同じG29型に乗る方とすれ違った時の“目配せ”や、オフ会に誘われた時のラフな空気感は、まさに「大人の趣味車」って感じ。

Z4は万人向けの車ではありません。
でも、クルマに“走ることの快感”や“日常にスパイスを加える力”を求める人には、これ以上ない相棒です。

私はこれまでさまざまな高級車を所有してきましたが、「日常でも使えて、かつ乗るたびにワクワクする車」はZ4が初めてでした。
決して安っぽくもなく、気取ってもいない“ちょうどいいラグジュアリー”。それが、Z4の真の魅力だと思っています。

「派手なスポーツカーはいらない、でもちょっとだけ刺激が欲しい」
そんな人にこそ、Z4という“玄人向け”の選択肢は、一度試してみてほしい──私は心からそう思っています。

まとめ|“安いから選ぶ”ではなく、“選べる自分”でZ4に乗るという選択

BMW Z4は、「不人気」「壊れる」「安い」などといったキーワードで語られがちなクルマです。
ですが、今回の記事を通じてお伝えしたかったのは──その評価は決してZ4の“本質”を捉えていないということ。

確かに、Z4は万人受けするクルマではありません。2シーターであることや、オープンカーというスタイル、維持費やリセールの落ち方など、実用性だけで見れば難点もあります。
ですが、“好きで選ぶ”という一点において、Z4は非常に誠実で、魅力的な一台なのです。

私自身、Z4を購入したときは「軽い気持ち」でした。
高級車やSUVとは違う、ちょっと趣味寄りの車が欲しかった。
「たまに乗れたらいいな」ぐらいで手にしたZ4が、いつの間にか生活の楽しみの一部になっていたのです。

● 普段の移動がちょっと楽しくなる
● 週末のドライブがイベントになる
● 駐車場に停めている姿を見るだけで少し誇らしくなる

──そんな感情を思い出させてくれるクルマ、意外と少ないんです。

Z4は確かに「安く買えるクルマ」かもしれません。
でも、本当の価値は**“持ってから気づくもの”**だと、私は感じています。
そしてその価値は、「壊れる?」「人気がない?」という表面的な情報では測れない。

だからこそ、Z4に惹かれたあなたには、一歩踏み出して体験してみてほしいと思います。
選ぶこと自体が“センス”になる。
そして、乗り続けることで“満足”に変わる──そんなクルマです。

「安い理由」は、あなたにとっての「買う理由」にもなるかもしれません。
それに気づけるのは、実際にZ4を「好きで選んだ」人だけです。

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